SpaceX、OpenAI、Anthropicという巨大企業たちが早ければ年内の上場を目指しています。
この3社が上場すれば、合計で約3兆ドル超の時価総額が一気に公開市場に流れ込み、今のNVIDIA級、あるいはそれ以上に市場構造を変える可能性すらあります。
ただし、上場前から個人投資家がこれらの企業を簡単に買えるわけではありません。
そこで今回は「上場後に自動的にこれらを組み入れてくれる可能性がある投資信託」を5つピックアップし、どのファンドがどの企業を拾いやすいかを徹底比較します。
さらに後半では上場前にこの3社へ先行投資できる「HiJoJo.com」も紹介するので、気になった方はそちらも是非チェックしてください。
前提:今回見るのは将来入りやすい商品
最初に大事な注意点です。
今回紹介する6つのファンドに、現時点ではOpenAI・Anthropic・SpaceXは1社も入っていません。
なぜなら3社ともまだ上場していないからです。
この記事では、各ファンドの銘柄選定ルール(指数のルール)をもとに「上場したら採用される可能性が高いかどうか」を客観的に分析していきます。
つまり「今すでに入っているファンド」ではなく「将来入りやすいファンド」の比較記事です。
上場後に実際に採用されるかどうかは、上場する市場(NASDAQかNYSEか)、時価総額の大きさ、黒字か赤字か、GICSセクター分類がどうなるかなど、複数の条件によって変わります。
その条件をファンドごとに整理するのが今回の記事の目的です。

「このファンドを買えばOpenAIに投資できます!」みたいな煽り記事ではないのでご安心ください。
あくまで選定ルールから見た客観的な可能性の分析です。
3社のIPO最新状況(2026年4月時点)
まず、3社の上場スケジュールと予想時価総額を整理しておきましょう。
| 項目 | SpaceX | OpenAI | Anthropic |
|---|---|---|---|
| 予想時価総額 | 約1.75〜2兆ドル (約260〜300兆円) | 約8520億ドル(直近調達時) IPO時は1兆ドル目標 | 約3800億ドル(直近調達時) 流通市場では8000億ドル超の評価も |
| IPO時期 | 2026年6月 (4/1にSEC機密申請済み、 6/8ロードショー開始予定) | 2026年Q4〜2027年初 (IR責任者を採用済み) | 2026年10月 (600億ドル以上の調達を検討) |
| 収益性 | 黒字 Starlink単体で利益約80億ドル (2025年) | 赤字 2026年に約140億ドルの損失見込み 黒字化は2029〜2030年予定 | 赤字 改善傾向 フリーキャッシュフロー黒字化は2027〜2028年予定 |
| 売上(ARR) | 2025年実績:約150〜185億ドル 2026年予測:約200億ドル以上 (うちStarlink約200億ドル、 EBITDA約140億ドル) | 月間売上:約20億ドル ARR:約240〜250億ドル (2025年通年は131億ドル) 週間アクティブユーザー9.1億人 | ARR:約300億ドル(2026年4月) (2025年末は90億ドルから急増) Claude Code単体でARR25億ドル Fortune 10のうち8社が顧客 |
| 主な事業 | ロケット打ち上げ Starlink衛星通信 xAI(2026年2月に統合) Starshield(防衛) | ChatGPT(サブスク&広告) API/エンタープライズ Codex(開発者向け) | Claude AI(API&サブスク) Claude Code(プログラミング) Claude for Healthcare |
| GICSセクター | 資本財・宇宙 or 通信サービス (Starlink比率次第) | 情報技術 (ソフトウェア) | 情報技術 (ソフトウェア) |
この表で注目すべきポイントは3つあります。
1つ目は「黒字のSpaceX」vs「赤字のOpenAI・Anthropic」という対比です。
SpaceXはStarlink単体で2025年に約80億ドルの利益を出しており、すでに高収益企業です。
一方、OpenAIは2026年に約140億ドルの損失が見込まれ、黒字化は2029〜2030年の予定。
この黒字/赤字の違いが、各ファンドの選定ルールで「入れる・入れない」を大きく左右します。
2つ目はAnthropicの売上がOpenAIを逆転したという衝撃の事実です。
2026年4月にAnthropicのARRは約300億ドルに到達し、OpenAIの約250億ドルを抜きました。
わずか15ヶ月前(2025年1月)にはARRが10億ドルだったことを考えると、30倍という異次元の成長率です。
ただし、OpenAI側は「Anthropicはクラウド提供元(AmazonやGoogle)への支払いを差し引く前の売上で計上しており、実質は約220億ドル程度」と主張しており、この会計処理の違いはIPO時にSECが統一を求める可能性があります。
3つ目はSpaceXのIPO規模の圧倒的な大きさです。
500〜750億ドルの調達を目指しており、史上最大のIPOだったサウジアラムコ(約294億ドル)の2.5倍以上になります。
しかも小売投資家(個人投資家)にIPO株の30%を割り当てる計画で、これも前例がない規模です。
では、3社が上場した時にどのファンドが拾えるのか?5つの候補を1つずつ見ていきましょう。
巨大IPO各社が上場したら入る投資信託5選
候補①:NASDAQ100
- 投資対象:NASDAQ市場に上場する金融銘柄を除く時価総額上位100社
- 銘柄数:100銘柄
- 配分方式:時価総額加重平均
- 入れ替え:年1回(12月)+2026年5月からFast Entry導入
- 信託報酬:0.198%(ニッセイNASDAQ100の場合)
- 代表的な投信:ニッセイNASDAQ100、eMAXIS NASDAQ100、楽天NASDAQ-100
NASDAQ100の大まかな特徴
NASDAQ100はS&P500と並ぶ定番の米国株指数で、テクノロジー企業の比率が7〜8割を占めるのが特徴です。
100銘柄と分散が効いているため、個別銘柄のリスクを抑えつつテック企業の成長恩恵を受けられます。
今回の記事のテーマでNASDAQ100が特に注目される理由は、2026年5月1日から適用される「Fast Entry(ファストエントリー)」ルールです。
これにより、巨大なIPO銘柄を上場後わずか15営業日で組み入れることが可能になりました。
NASDAQ100に連動するETF(QQQ)だけで30兆円以上の運用資産があるため、組み入れが決まった瞬間に数十億ドル規模の自動買いが発生します。
NASDAQ100の選定ルール
- NASDAQ市場に上場している金融除く時価総額上位100社を採用
- 赤字企業でも採用可能(S&P500のような黒字要件なし)
- 米国外の企業も対象(ASML、ARM、メルカドリブレなど)
- Fast Entry(2026年5月1日〜):時価総額が上位40位以内(約1000億ドル超)なら上場後15営業日で組み入れ対象に
- Fast Entryで追加しても既存銘柄を除外しない(一時的に100銘柄超えOK)
- 従来の最低10%フリーフロート要件も撤廃
IPO3社の入りやすさ
| 企業 | 採用可能性 | 理由 |
|---|---|---|
| SpaceX | ◎ 非常に高い | NASDAQ上場予定、時価総額トップ10クラス、Fast Entryで最速組み入れ |
| OpenAI | ○ 高い | NASDAQ上場なら時価総額でTop40入り確実。赤字でも採用可能 |
| Anthropic | ○ 高い | NASDAQ上場なら時価総額でTop40入りの可能性。赤字でも採用可能 |
NASDAQ100は赤字企業でも採用できるため、3社とも対応可能です。
特にSpaceXはFast Entryで上場後わずか3週間程度で組み入れが始まる可能性があり、「最速で拾いたい人」には最有力候補です。
ただし100銘柄で構成されるため、1社あたりの組入比率は時価総額加重平均で決まります。
SpaceXなら7〜10%程度のウェイトが期待できますが、Anthropicは1〜2%程度になる可能性があります。
「早く拾えるが、比率は薄めになりやすい」のがNASDAQ100の特徴です。

Fast Entryルールはまさに今回のメガIPOラッシュを想定して作られたと言っても過言ではありません。
NASDAQ100に投資しておけば、自分で個別株を買わなくても自動的にSpaceXやOpenAIの恩恵を受けられる可能性があるわけです。
次は、もし組み入れられれば1社あたり約10%という最大級の爆発力を持つFANG+を見ていきましょう。


