候補②:FANG+
- 投資対象:米国の大型テック・メディア企業10社
- 銘柄数:10銘柄(固定6社+変動4社)
- 配分方式:均等加重(各約10%)
- 入れ替え:年4回(3月・6月・9月・12月)
- 信託報酬:0.7755%
- 代表的な投信:iFreeNEXT FANG+インデックス
FANG+の大まかな特徴
FANG+の最大の魅力は均等加重(各銘柄約10%)による集中投資です。
採用されれば投資額の約10%がその1社に集中するため、NASDAQ100の1〜2%と比べると爆発力が圧倒的に違います。
新NISAの積立投資枠でも購入できるため、楽天証券では買い付けランキング上位に入る人気ファンドです。
ただし、たった10銘柄しか入れないうえ、そのうち6銘柄(Meta・Apple・Amazon・Netflix・Microsoft・Alphabet)は原則固定です。
実質的に入れ替わるのは残り4枠だけなので、新しい企業が入るためには「既存銘柄がランキング10位圏外に落ちる」必要があるという構造的なボトルネックがあります。
FANG+の選定ルール
- 固定6銘柄:Meta、Apple、Amazon、Netflix、Microsoft、Alphabet(原則入れ替えなし)
- 変動4銘柄:時価総額(35%)・売買高(35%)・PSR(15%)・売上高成長率(15%)の加重ランキングで選定
- セクター制限:「一般消費財」「テクノロジー」「メディア・コミュニケーション」の3セクターのみ
- 既存の変動銘柄がランキング10位以内なら入れ替わらない
- 赤字企業も採用可能
IPO3社の入りやすさ
| 企業 | 採用可能性 | 理由 |
|---|---|---|
| SpaceX | △〜× 微妙 | 宇宙・航空セクターはFANG+の3セクター対象外の可能性。Starlinkの「通信サービス」分類なら可能性あり |
| OpenAI | ◎ 非常に高い | テクノロジーセクター該当、時価総額・成長率でランキング上位確実 |
| Anthropic | ○ 条件付き | テクノロジーセクター該当だが、時価総額がOpenAIの半分以下。枠4社のうち空きがあるかも課題 |
FANG+とOpenAIの相性は非常に良いです。
テクノロジーセクターに該当し、時価総額も売上高成長率も高いため、入れ替えランキングで上位に入ることはほぼ確実でしょう。
ただし注意すべきは枠の狭さとSpaceXのセクター問題です。
変動4枠を現在はNVIDIA・Broadcom・CrowdStrike・ServiceNowが占めており、これらが10位圏外に落ちない限り新銘柄は入れません。
また、SpaceXが「資本財・宇宙」に分類されるとFANG+の3セクター対象外になります。

FANG+は「入れば約10%の破壊力」がある一方、NVIDIAやBroadcomがトップに君臨し続ける限り「空き枠がない」可能性があるのが悩ましいポイントです。
では、3社まとめて拾える可能性がある「隠れ本命」のZテック20はどうでしょうか?
候補③:Zテック20
- 投資対象:日本・中国・ロシアを除く全世界のテクノロジー企業上位20社
- 銘柄数:20銘柄
- 配分方式:時価総額加重平均
- 入れ替え:年2回(3月末・9月末)
- 信託報酬:0.495%
- 代表的な投信:iFreeplus 世界トレンド・テクノロジー株
Zテック20の大まかな特徴
Zテック20は米国だけでなく、台湾のTSMCやオランダのASML、韓国のサムスン電子などグローバルにテクノロジー企業へ投資できるのが特徴です。
FANG+や一歩テック20が米国に限定されるのに対し、Zテック20は世界中のテック大型株をカバーします。
今回のテーマで特に注目される理由は2つです。
1つ目はテクノロジーの定義が広いこと。FANG+のように3セクターに限定されず、SpaceXのような宇宙・通信系も対象になり得ます。
2つ目は赤字企業でも採用可能なこと。黒字要件がないのでOpenAI・Anthropicも時価総額さえ大きければ入れます。
Zテック20の選定ルール
- 日本・中国・ロシアを除く全世界のテクノロジー企業から時価総額上位20社を選定
- 時価総額加重平均で配分(上限ウェイトなし)
- 赤字企業も採用可能(黒字要件なし)
- 固定銘柄なし(全銘柄が入れ替え対象)
- セクター制限が緩く、「テクノロジー企業」の定義が広い
IPO3社の入りやすさ
| 企業 | 採用可能性 | 理由 |
|---|---|---|
| SpaceX | ◎ 非常に高い | 時価総額1.75兆ドルならテック20のトップ5入り確実 |
| OpenAI | ◎ 非常に高い | 時価総額8500億〜1兆ドルでトップ20入り確実 |
| Anthropic | △〜○ 条件付き | 直近調達時3800億ドルだが、流通市場では8000億ドル超の評価も。IPO時の時価総額次第 |
SpaceXとOpenAIはZテック20にほぼ確実に入ると見て良いでしょう。
Anthropicも流通市場ではすでに8000億ドル超で取引されている報道があり、IPO時にはさらに評価額が上がる可能性が高いです。
今回のテーマで「3社まとめて狙いたい」人にはベストマッチと言えるファンドです。

Zテック20はグローバル分散もできるので、TSMCやASMLなど米国外のテック大型株も一緒に持てるのが嬉しいポイントです。
次は、NASDAQ上場のテック企業に特化した一歩テック20を見ていきます。
特にOpenAI・Anthropicとの相性が注目です。
候補④:一歩テック20(2244)
- 投資対象:NASDAQ上場の米国テック企業上位20社
- 銘柄数:20銘柄
- 配分方式:時価総額加重平均(1銘柄8%上限、テーマごと25%上限)
- 入れ替え:年2回(6月・12月)
- 信託報酬:0.495%
- 代表的な投信:一歩先行くUSテック・トップ20インデックス、ETF版は2244
一歩テック20の大まかな特徴
一歩テック20は5つの投資テーマ(自動化、クラウド、コンテンツ、Eコマース、半導体)で銘柄を選定する独自の仕組みを持っています。
FANG+のような原則固定銘柄がなく、すべての銘柄が入れ替え対象なので、柔軟に新しい企業を取り込めます。
1銘柄最大8%の上限ウェイトが設定されているため、時価総額加重平均でありながら特定銘柄への集中が抑えられ、中型の成長株の恩恵も受けやすい構成です。
パランティアやインテュイットなど、他のファンドには入りにくい銘柄も採用されているのが面白いところです。
一歩テック20の選定ルール
- NASDAQ上場の時価総額上位300位&平均売買代金1億ドル以上を抽出(中国・香港企業は除外)
- 5テーマ(自動化、クラウド、コンテンツ、Eコマース、半導体)で時価総額上位3銘柄を選定(計15銘柄)
- 残り5銘柄はテーマ外から時価総額順で選定
- 1銘柄最大8%、各テーマ最大25%の上限ウェイト
- 赤字企業も採用可能(黒字要件なし)
IPO3社の入りやすさ
| 企業 | 採用可能性 | 理由 |
|---|---|---|
| SpaceX | ×〜△ 困難 | 5テーマ(自動化・クラウド・コンテンツ・Eコマース・半導体)に該当しにくい。「残り5銘柄」枠で拾われる可能性は低い |
| OpenAI | ◎ 非常に高い | 「クラウド」または「コンテンツ・プラットフォーム」テーマに該当。時価総額で上位3位入り確実 |
| Anthropic | ○ 高い | 「クラウド」テーマに該当。20銘柄と枠が広いため採用余地あり |
一歩テック20はOpenAI・Anthropicの2社を同時に拾える可能性が最も高いファンドです。
「クラウド」と「コンテンツ・プラットフォーム」テーマにAI API企業は該当しやすく、しかも20銘柄と枠が広いので2社同時に入る余地があります。
一方でSpaceXは5テーマのどれにも該当しにくく、採用は困難です。
つまり「OpenAI・Anthropicに集中投資したい人」にとっての最有力候補と言えます。

一歩テック20はFANG+と違って原則固定銘柄がないので、OpenAIやAnthropicが大きく成長すれば自然と上位に入ってきます。
「AI企業2社を同時に持ちたい」なら一歩テック20が最有力です。
次は、成長性を重視した均等加重ファンドのメガ10を見ていきましょう。
候補⑤:メガ10
- 投資対象:米国の高成長グロース株上位10社
- 銘柄数:10銘柄
- 配分方式:均等加重(各約10%)
- 入れ替え:年4回(3月・6月・9月・12月)
- 信託報酬:0.385%
- 代表的な投信:ニッセイ・S米国グロース株式メガ10インデックスファンド
メガ10の大まかな特徴
メガ10は「利益成長率」と「売上高成長率」の両方が高い米国グロース株に均等投資するファンドです。
FANG+と同じく均等加重(各約10%)なので、採用されれば1社あたりのインパクトが大きいです。
面白いのは、時価総額トップのAppleが入っていないこと。
成長性を重視した選定基準のため、Appleのように成熟した企業より、ビザやMastercardのような利益成長率が高い企業が選ばれます。
2025年11月設定と6つの中で最も新しいファンドです。
メガ10の選定ルール
- 米国上場企業から「EPS成長率」と「売上高成長率」の平均スコアが高い銘柄を抽出(過去3年実績+将来3年予想)
- その中から時価総額上位10社を選定
- 既存銘柄は13位以内なら継続採用(バッファルール)
- 均等加重(各約10%)で投資
- 赤字企業はEPS成長率が評価しにくいため、実質的に不利
IPO3社の入りやすさ
| 企業 | 採用可能性 | 理由 |
|---|---|---|
| SpaceX | ○ 高い | 黒字&高成長&時価総額トップクラスで選定基準と合致 |
| OpenAI | △〜× 不利 | 赤字企業は「EPS成長率」が計算できず、選定基準で不利 |
| Anthropic | △〜× 不利 | 同上。赤字の場合は利益成長率が評価しにくい |
メガ10は「EPS成長率」を重視するため、黒字で売上も急成長しているSpaceXとは相性バッチリです。
採用されれば均等加重で約10%のウェイトになるので、FANG+並みの爆発力があります。
一方、赤字のOpenAI・AnthropicはEPS成長率がマイナスまたは計算不能になるため、選定基準上かなり不利です。
黒字転換しない限りメガ10への採用は難しいでしょう。

メガ10は「SpaceXには理想的、AI企業には不向き」というはっきりした傾向があるファンドです。
SpaceX中心に狙うなら、NASDAQ100と合わせて検討する価値がありますよ。
ここまで5つのファンドを「基本情報→特徴→選定ルール→3社の入りやすさ」の統一フォーマットで見てきました。
次のセクションでは、「結局どのファンドがどの企業を拾えるの?」を3社別に一覧で比較し、HiJoJo.comやマネックス証券
で上場前に直接投資する方法も紹介していきます。

