今のAI・半導体相場に当てはめると
ここからが本題です。
ITバブルの教訓を、AI・半導体相場が過熱している今に重ねてみます。
最大の違いは「借金」で建てたか「自己資金」で建てたか
ITバブルでネットインフラを建てまくった主役は、借金まみれの通信キャリアでした。
だから資金市場が閉じた瞬間に返済に詰まり、連鎖的に倒れ、当時のツルハシ企業だったCiscoを支える企業たちがいなくなりました。
| 比較項目 | 2000年(ITバブル) | 現在(AI相場) |
|---|---|---|
| 建てた主役 | 通信キャリア(WorldCom等) | ビッグテック4社や他国のテック企業 |
| 資金の出どころ | 主に借金(社債・銀行融資) | 主に本業の営業キャッシュフロー+借金 |
| 主役の体質 | 赤字・キャッシュが弱い | 世界最強クラスの黒字 |
| 儲かる側(ツルハシ) | Cisco・Lucent・Nortel | NVIDIA・Broadcom・日本の製造装置 |
| 需要の実体 | 点灯率は1割程度(ダークファイバー) | 現在進行形で需要が供給を上回る |
一方、今のAIインフラを建てている主役はGoogle・Amazon・Microsoft・Meta、中国系テック企業、各国政府たちです。
特にGoogle・Amazon・Microsoft・Metaは2026年だけで合計7,000億ドル超をAI設備に投じる見通しですが、その原資は借金メインではなく、本業で稼ぐ営業キャッシュフローが中心です。
つまり、AI相場を見ていく上で最も重要なのはビッグテックの資金が持つのかどうかであり、これによっては新NISAでオルカンやS&P500を積立している人にも影響が出てきます。
実は今の時点だとビッグテック4社はフリーキャッシュフローを大きく削っており、中にはマイナスになっている企業もありますが、同時にビッグテックの売上が伸び始めているのも事実です。
※詳細は下の記事でも解説
新NISA民が生き残る側になる4つの行動
正直、ビッグテックたちの売上成長は確かにすごいものの、本当に資金が持つのか、いつまで持つのかを今の時点から予測することは非常に難しいです。
とはいえ、新NISAで現物・積立・分散をしている人は、すでに「生き残る側」の条件をかなり満たしているという点です。
行動1:良い技術でも価格を意識する
破綻の共通点は「良い技術だから、いくらでも買っていい」という思い込みでした。
インデックスファンドで幅広く分散していれば割高な一部銘柄の影響は自然に薄まりますし、資金が抜けていたセクターもちゃんと保有し続けています。

AIの普及が遅れた場合でもその間に資金は別のセクターへ流れていくだけなので、多くの企業をまとめ買いしているインデックスファンドであればまだ安心です。
逆に1社や1テーマへ全力で集中するときは絶対に割高で買っていないか立ち止まることが大事です。
行動2:生活防衛資金というを確保する
Amazonが助かった最大の理由は、ITバブル崩壊によって市場が閉じる前に現金を持っていたことです。
個人にとっての現金は生活防衛資金です。
手元に現金があって生活のキャッシュフローに問題がなければ、最悪バブル崩壊が来ても「回復まで待つ」を選べます。
一方で、全額を投資に回していると、底値で売るしかなくなってしまいます。
行動3:レバレッジで強制退場の芽を消す
ITバブルでも、借金や信用取引で大きく賭けていた人から順に退場しました。
新NISAの現物積立ならレバレッジをかけていないので、株価が半分になっても資産がゼロにはなりません。
強制決済で市場から追い出される心配がないだけで、暴落時の選択肢は大きく変わります。
行動4:ビッグテックの動向をチェックする
現在のAI相場で色んなAI企業や半導体メーカーなどへ資金を出しているのは米国のビッグテック達が中心です。
彼らが今後「どのようにAIインフラへ投資をしていくのか」「無理のありすぎる借金などを始めないか」などをチェックしておくだけでAI相場の動向を確認しやすいです。
特にビッグテックは時価総額が非常に大きいので、場合によってはオルカンやS&P500などにも悪い影響を与えることは普通にあり得ます。
悪い影響が多少でたからと言って、すでに持ってる資産を慌てて売ったりする必要とかは無いのですが、「今年は厚めに現金や債券を持っておこう」「少し節約と副業を意識してキャッシュフローを今のうちに改善しておこう」と事前に行動できるだけで他の人よりも資産形成で有利なポジションになれます。

下の記事のようにAI企業のCEO達がどのように考えているのかもまとめてあるので、新NISAで資産形成している方はそちらも是非チェックしてください。



