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ITバブル崩壊で破綻した人と勝った人の違い!暴落をAI相場と比較解説【AIバブル】

運用戦略・資産形成

今回はITバブル崩壊で生き残った人と破綻した人の違いをITバブルが崩壊した本当の理由も解説しながら、比較していきます。
今のAI相場で破綻する側に立っている人もいるかもしれないので、ぜひ最後までチェックしてください。

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ITバブル崩壊で破綻した人と勝った人の違い!暴落をAI相場と比較解説【AIバブル】

ITバブル崩壊の被害規模を数字で見る

まず、2000年のITバブル崩壊がどれくらいの規模だったのかを数字で確認します。
教科書では「ネット企業の株価が下がった」とサラッと書かれますが、実際の数字はかなり衝撃的です。

NASDAQ総合指数は1999年の1年間だけで約86%上昇し、2000年3月10日に5,048.62の最高値を付けました。
ほぼ1年で株価が2倍になった計算です。
そして、下の表はそのピークからどこまで落ちたかをまとめたものです。

指標バブル頂点最悪期・回復結果
NASDAQ総合5,048.62(2000/3)約1,100台(2002/10)約78%下落
1,000万円をNASDAQに投資1,000万円約220万円約780万円減少
最高値の回復2000年3月2015年4月約15年
消失した時価総額約5兆ドル当時の日本GDPを上回る規模
※出典:NASDAQ、各種市場データを基に作成

下のグラフはNASDAQ総合指数の1994年から2005年までの推移です。
2000年に山のように突き出したピークと、その後の谷、そして元の高さに全然戻っていないことがわかります。

引用元:https://en.wikipedia.org/wiki/Dot-com_bubble

2000年3月の5,048.62というピークに指数が再び戻ったのは15年後の2015年4月です。
つまり、分散が効いているはずの指数ですら、元の水準に戻るのに約15年かかりました。

ここで大事なポイントがあります。
この「15年で戻った」というのは、あくまで指数の話です。
倒産・上場廃止した個別企業の株は、15年待っても戻りません。ゼロのままです。

そのため、当時の投資家の運命は「何に投資していたか」で大きく分かれました。
指数や生き残る優良企業に分散していた人は、時間はかかっても戻ってきました。
一方で、話題のネット1社に全財産を賭けていた人は、そのまま退場したわけです。

ちゃすく
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1,000万円が220万円って、家族に説明できる金額じゃないですよね。
でも、この同じ暴落の中で資産を守り抜いた人が実際にいます。次はその「生き残った側」を見ていきます。

なぜITバブルは膨らみ、そして弾けたのか

生き残った人と破綻した人を見る前に、なぜ株価がここまで伸びて、そして弾けたのかを押さえます。
ここが分かると、あとの実例も、記事の後半で出てくる今のAI相場の話も、一気につながって見えてきます。

本物の技術と「借金で建てた」インフラ建設ラッシュ

大事なことを先に言うと、1990年代後半のインターネットバブルの技術は「本物」でした。
実際に世界を変えましたし、Amazonのように今も残っている企業もあります。
だから「ネットの未来を信じたこと」自体は、まったく間違いではありません。

問題は、その本物の期待の裏で起きた「インフラ建設ラッシュ」です。
1996年の通信自由化をきっかけに、通信会社が光ファイバー網を猛烈な勢いで設置していきました。
ここで一番のポイントは、その資金の多くが「借金」だったことです。

実際、米国だけで1996年から2001年にかけて5,000億ドルを超える社債が新規発行され、通信キャリアは数百億ドル単位の借金で設備を建てました。
つまり、「この先これだけ通信量が増えるはずだ」という将来の期待だけで、目先の利益は気にせずに借金して光ファイバーを設置していったわけです。

「.comなら赤字でも買われた」IPOバブル

株式市場のほうも過熱していました。
利益が出ていなくても「.com」と名前が付くだけで買われ、IPO初日に株価が数倍になることも珍しくありませんでした。

つまり、当時は多くの人が「良い技術でありさえすれば、どんな価格で買っても儲かる」と思い込んでいたわけです。
この思い込みこそ、このあと明暗を分ける分かれ道になります。

需要が届かず、借金が「逆回転」した

ところが、需要は期待ほど伸びませんでした。
設置しまくった光ファバーが想定以上に使われなかったわけです。
実際、90年代に敷かれた光ファイバーの85〜95%は、暴落後も使われない「ダークファイバー」のまま残りました。

FRBの利上げや「ネット企業の資金が尽きる」という報道をきっかけに空気が変わると、借金で建てたキャリアは返済に行き詰まりました。
WorldComは当時の米史上最大級の破綻となり、Global Crossingも約124億ドルの負債を残して倒れました。
2000年から2002年にかけて、世界の通信株は2兆ドルを超える時価総額を失っています。

ちゃすく
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そして重要なのは、この崩壊がインターネットのツルハシ銘柄であった通信機器メーカーにも飛び火したことです。
Cisco・Lucent・Nortelは、借金まみれの顧客が一斉に消えたことで受注がなくなりました。
この「機器メーカーを巻き込む構造」は、記事の後半でCiscoと今のAI相場を見るときに、もう一度重要になります。

つまりITバブルの崩壊は「技術が偽物だったから」ではありません。
将来の需要を、借金で先取りしすぎたから弾けたわけです。

この視点を持ったまま、実際に暴落を生き残った人・企業から見ていきます。
「なぜこの人は助かったのか」を1人ずつ分解すると、共通点が浮かび上がってきます。

暴落を生き残った人・企業

まずはITバブル崩壊で「生き残った側」です。
ここには個人投資家と企業の両方がいて、それぞれ守り方が違いました。
ただし、根っこにある考え方は驚くほど共通しています。

暴落直前に資産を固定したマーク・キューバン

個人で最も鮮やかに資産を守ったのが、実業家のマーク・キューバンです。
キューバンは1999年、自身のBroadcast.comをYahoo!へ約57億ドルで売却しました。
本人が受け取った分だけでも、約14億ドル相当のYahoo!株がありました。

普通なら、ここでITバブル中なので「ネットの普及でYahoo!株はもっと上がる」と持ち続けたくなります。
しかしキューバンは、全財産がYahoo!株1点に集中することを危険だと考えました。
そこで、プットを買い、コールを売る「カラー取引」で、保有株の価格を実質的に固定したわけです。
※この取引は上昇の一部を諦める代わりに、下落からしっかり守る仕組み

その後、ITバブル崩壊でYahoo!株は暴落しましたが、キューバンは約14億ドルの資産を守り切りました。

つまりキューバンは上がり続けることに賭けたのではなく、下がっても大丈夫な状態を先に作りました。
この「守りを先に固める」という発想は、このあとの企業にも共通していきます。

市場が閉じる前に現金を確保したAmazon

企業側で最も分かりやすい生存例がAmazonです。
Amazonは2000年2月16日、約6.9億ユーロ(当時のレートで約6.8億ドル)の転換社債を発行しました。
コレはNASDAQが天井を付ける、わずか約3週間前のことです。

これは大災害が起きる前日に非常食や災害セットを大量買いしていたようなものです。
もしこの資金調達が数週間遅れていたら、ITバブル崩壊によって資金市場が閉じてしまい、Amazonは事業を継続するための資金が足りなくなっていた可能性があります。

ただし、Amazonも余裕で生き残ったわけではありません。
株価はピークから一時90%以上下落し、2001年1月には従業員を約1,300人を削減しています。
売上成長率重視からキャッシュフローと利益重視へ経営の軸そのものを切り替えたわけです。

それでもAmazonが助かったのは、株価とは別に「事業の実体」が伸びていたからです。
2000年の株主書簡では株価が前年から80%以上下落する一方で、顧客数は1,400万人から2,000万人へ、売上高は16.4億ドルから27.6億ドルへ増えたと説明しています。

つまり、Amazonは「天井を予測できたから生き残った」のではありません。
予測できなくても資金が尽きない状態を作り、実際の売上で会社を支えたから生き残ったわけです。

バブル期から黒字だったeBay

Amazonと対比で見ると分かりやすいのがeBayです。
eBayは1999年の時点で、すでに売上高2億2,470万ドル・純利益1,080万ドルを稼いでいました。
崩壊が始まった2000年も黒字を拡大しています。

eBayが強かった理由は、ビジネスの構造にあります。
Amazonやこのあと出てくるWebvanのように在庫や巨大倉庫を抱えるのではなく、売り手と買い手をつないで手数料を取る仕組みだったからです。

これは日本で言うとメルカリと、自分で仕入れて売る個人の違いに近いです。
取引が増えるほど手数料で利益が増えるメルカリやeBayのような会社と、売上が増えるほど在庫と送料で資金繰りが難しくなる立場では、暴落が来たときの体力がまったく違います。

ちゃすく
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同じ「ネット企業」でも、儲かる構造と溶ける構造がハッキリ分かれていたんです。
ここまでは生き残った側。次はもう1人、あえて「買わなかった」ことで生き残った人を紹介します。

IT株を買わなかったウォーレン・バフェット

生き残った人の中でも異色なのが、IT株をほとんど買わなかったウォーレン・バフェットです。
バブル絶頂期のバフェットは周りから「時代遅れ」「新しい経済を理解できていない」と批判されました。

実際、1999年のバークシャーの1株当たり純資産の伸びはわずか0.5%で、同年のS&P500の21.0%に大きく負けています。
周りが行列している人気店でも、値段を見て高すぎたら並ばない。バフェットはそういう選択をしたわけです。

ここで重要なのは、バフェットが「インターネットは失敗する」と予想したわけではない点です。
良い企業でも、価格が高すぎれば投資の成績は悪くなる。ただそう判断しただけです。

暴落で破綻した人・企業

ここからはITバブル崩壊で「破綻した側」です。
生き残った側と逆の行動を取ると、どうなるのかがよく分かります。
特に最後の1社は、多くの人が誤解しているパターンなので必ず押さえてください。

売れば売るほど赤字になったPets.com

破綻の典型例がPets.comです。
ITバブル中の1999年2月に事業を始め、2000年2月にIPO、そして同年11月には清算を決めました。
上場から清算決定まで、わずか約9カ月です。

Pets.comの問題は、重くて単価の低いペットフードや猫砂を、値引きや送料無料で配送していたことです。
顧客が増えて売上が伸びても、仕入れ・倉庫・梱包・配送・広告のコストが売上を上回り続けました。

これは、1個売るたびに赤字が増える原価割れの安売りと同じ構造です。
最終的に従業員320人中約255人を解雇し、2001年にはNASDAQから上場廃止となりました。

つまり、Pets.comの教訓はシンプルです。
売上成長率がどれだけ高くても、1人の顧客を獲得するたびに損失が増えるなら、最終的には評価されないわけです。

ちゃすく
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コレは今のAI相場で言うと、安売りすることでしか稼げない一部のネオクラウド企業が当てはまりますね。

需要を確認する前に全国展開したWebvan

Webvanはネットスーパーの先駆けです。
アイデア自体は間違っておらず、今ではAmazon Freshなどが似たサービスを成功させています。
それでもWebvanは破綻しました。理由は「順番」です。

Webvanは1都市で採算が取れると実証する前に、巨大な自動化倉庫を建て、複数都市へ一気に拡大しました。
店や味の評判も固まらないうちに、いきなり全国チェーン展開した飲食店のようなものです。

株式市場が好調な間は追加資金を集められましたが、バブル崩壊で資金調達が止まると一気に行き詰まり、2001年に破産しました。
同じ「拡大」でも、Amazonとの違いがくっきり出ます。

比較項目Amazon(生存)Webvan(破綻)
資金市場が開くうちに現金を確保資金が続く前提で全国展開
拡大の順番顧客と売上を積み上げてから採算の確認前に巨額の設備投資
暴落後人員・拠点を削減して延命固定費が重く削減が間に合わず
経営の軸キャッシュフロー重視へ転換成長計画を止められない
※出典:Amazon・Webvan各社の年次報告書(SEC提出資料)を基に作成

つまり、両社を分けたのは「ビジネスの未来が本物か」ではありません。
現金を確保できたか、そして拡大の順番を間違えなかったか、という守りの差です。

ちゃすく
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もし個別株でAI相場に乗るなら、こういう生き残る側と破綻する側の違いは参考にしたほうが良いと思いますね。

倒産しなかったのに投資家を破壊したCisco

この記事で一番重要なのが、世界最大クラスのコンピュータネットワーク機器開発会社であるCiscoです。
CiscoはPets.comのような中身のない企業ではなく、ネットで必須なルーターやスイッチなどを販売している本物の超成長企業です。

2000年度(FY2000)のCiscoは、売上高189.3億ドル・前年比55%増・純利益26.7億ドルを稼いでいます。
バブル期には一時、マイクロソフトやIntelを追い抜いて世界最大級の時価総額(5,000億ドル超)に達しました。

下のグラフは、Ciscoの株価が当時どこまで上がり、その後どこまで下がったかを示したものです。
ピークと暴落後の差を見ると、「本物の企業でも起きること」が実感できます。

グラフの通り、Ciscoの株価はピークからその後およそ90%下落しました。
さらに2001年には、需要を過大に見積もって積み上げた在庫について、約22.5億ドルの評価損(在庫引当全体では約27.7億ドル)を計上しています。

この在庫崩壊の背景にあったのが、セクション2で見た「借金で建てたキャリア」です。
Ciscoの機器を爆買いしていた通信会社たちが、借金で行き詰まって一斉に消えたため、受注も在庫も一気に行き場を失ったわけです。

ここから出せる結論が、この記事の核心です。
会社が生き残ることと、その株を買った投資家が報われることは、まったく別だということです。

Ciscoの技術も利益も間違いなく本物で、ネット社会で必須のツルハシ銘柄でした。
しかし、株価にはそれ以上の未来が織り込まれている上に、その成長を支えていたのは借金しまくってる通信会社達だったわけです。

ちゃすく
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次のセクションでは今のAI・半導体相場と比較してみます。

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