- 個人でも未上場株を買えるのか、どの窓口があるのか知りたい人
- いくらから買えて、上限がいくらなのかを正確に知りたい人
- 未公開株の勧誘を受けて、詐欺かどうか判断したい人
未上場株は、証券口座から普通に買えるものではありません。
買えるルートは制度で限定されていて、そこから外れた勧誘はほぼ詐欺です。
なお未上場株、未公開株、非上場株、非上場株式はどれもほぼ同じ意味なので、この記事では未上場株で統一します。
個人が使えるルートは5つあります。
下の図は、その5つを「最低いくらから入れるか」と「あとで売れるか」の2軸に並べたものです。

左上に1つだけ離れているのが、上場企業の株を買って間接的に未上場企業の成長を取りにいく方法です。
数万円から始められて、いつでも売れます。
残りの4つは全部、図の下半分に沈んでいます。
ここが未上場株投資の本質的な制約で、買ったあと自由に売れないことを前提に金額を決める必要があります。
以下、5つを順に見ていきます。

図の右側、海外の有名ユニコーン企業を狙うならHiJoJo.comのファンドです。
左下の国内スタートアップなら株式投資型クラウドファンディング。
どちらも申込には口座が要るので、マネックス証券があると選択肢が広がります。
個人が未上場株を買う5つのルート
図に並べた5つを、条件まで含めて表にします。
前提として、日本証券業協会の規則では、協会が認めた制度を除いて未公開株の投資勧誘そのものが禁止されています。
買える方法がもともと数えられるほどしかないのは、そのためです。
| ルート | 買えるもの | 最低投資額の目安 | 投資上限 | 換金性 |
|---|---|---|---|---|
| 株式投資型クラウドファンディング | 国内スタートアップの新規発行株 | 10万円前後(1万円の案件もあり) | 同一企業につき年間200万円が上限 | 著しく低い |
| 株主コミュニティ | 既に発行済みの非上場株 | 銘柄による | 制度上の一律上限なし | 低い(参加者間のみ) |
| 未上場株ファンド(私募) | 海外ユニコーン企業の株式を組み入れたファンド | ファンドごとに異なる | ファンドごとに異なる | 運用期間中は原則換金不可 |
| 相対取引・エンジェル投資 | 特定企業の株式 | 数百万円から | なし | 極めて低い |
| 上場株での間接投資 | 投資会社・VCの上場株 | 数万円から | なし | 高い(市場で売買可) |
ルート1:株式投資型クラウドファンディング
国内スタートアップが新しく発行する株式を、インターネット経由で買う仕組みです。
2015年5月に創設された制度で、FUNDINNOやイークラウドなどの業者が募集を扱っています。
ここは2025年以降にルールが変わっていて、古い記事の情報が残っている部分です。
下の図が、変更前と変更後の対比です。

投資家側の上限は、同一企業の株式について年間200万円を超えない範囲で財産の状況に応じた額、または50万円のいずれか高いほうです。
「年間50万円まで」としか書いていない記事は改正前の内容なので、金額は業者の募集ページで確認してください。
勧誘方法にも制限があります。
ウェブサイトとメールのみで、訪問や電話での勧誘は禁止です。
申込日から8日間は撤回・解除もできます。
一定の要件を満たすスタートアップへの投資なら、エンジェル税制で所得控除などを受けられる案件もあります。
対象になるかは案件ごとに違います。
難点は図1の左下という位置そのもの、つまり換金性です。
日本証券業協会自身が、この制度で取得した株式は流通取引を前提としておらず換金性が著しく乏しいと明記しています。
IPOかM&Aまで持ち切るか、価値がゼロになるかの二択に近いと考えたほうがいいです。
ルート2:株主コミュニティ
証券会社が銘柄ごとにコミュニティを組成し、参加した投資家だけが売買できる制度です。
2015年5月にできた仕組みで、地域に根差した企業や上場廃止になった会社の株式が中心です。
2026年7月24日時点でコミュニティを運営している証券会社は9社あります。
今村証券、島大証券、しん証券さかもと、大山日ノ丸証券、徳島合同証券、FUNDINNO、野村證券、みずほ証券、みらい證券です。
地場証券が並ぶなかに野村證券とみずほ証券が入っているのは、意外に思う人もいるかもしれません。
扱う銘柄は各社バラバラなので、狙った銘柄があるかどうかで証券会社が決まります。
参加するには自分から証券会社に申し出る必要があります。
証券会社の側から「このコミュニティに入りませんか」と勧誘することは、その会社の役職員や既存株主を除いて認められていません。
裏を返すと、向こうから電話がかかってくる時点でおかしいわけです。
ルート3:未上場株ファンド
Stripeのような海外の未上場企業に投資したい場合、日本の個人が直接株主になる方法は実質ありません。
現実的なのは、その企業の株式を組み入れた私募ファンドを買う形です。
国内ではHiJoJo.comがこのタイプのファンドを組成していて、マネックス証券
経由でも申し込めます。
仕組みと申込手順は記事の後半でまとめて解説します。
ルート4:相対取引・エンジェル投資
経営者と直接交渉して株式を譲り受ける方法です。
知り合いの会社に出資する、創業メンバーから株を買い取る、といったケースが該当します。
金額の下限も上限もありませんが、非上場企業の株式にはたいてい譲渡制限が付いていて、取締役会や株主総会の承認がないと譲渡できません。
株価の算定根拠も自分で確かめる必要があります。
正直、つながりがない人にとっては選択肢になりません。
ここを検索から探そうとすると、だいたい詐欺に当たります。
ルート5:上場株を使った間接投資
未上場企業に出資している上場企業の株を買う方法です。
ベンチャーキャピタルや投資会社の株を持てば、間接的にその投資先の成長を取りにいけます。
図1で唯一、左上に置いた理由がここです。
数万円から買えて、いつでも売れます。
一方で、投資先1社の値上がりが株価にどれだけ効くかは薄まるので、狙った企業にピンポイントで賭けたい人には物足りないでしょう。

間接投資なら米国株を扱う証券口座があれば今日からできます。
マネックス証券は米国株の取扱銘柄が多く、未上場株ファンドの窓口も兼ねているので一本化しやすいです。
未上場株投資の成功率とリターンの実績
ここは競合記事があまり書かない部分です。
実際にどれくらいの割合で利益が出ているのか、公表されている数字を並べます。
| 集計対象 | 存続 | イグジット | 解散・倒産 |
|---|---|---|---|
| FUNDINNO 累計172件(2021年6月時点) | 139件(80.8%) | 5件(2.9%) | 残り |
| 英国Crowdcube 2011〜2019年 | 80% | 6% | 14% |
イグジット、つまり売却して現金化できた案件は数パーセントです。
大半は「まだ存続しているが売れない」状態で止まります。
イグジットしたときの倍率も見ておきます。
FUNDINNO初のイグジット事例は漢方生薬研究所で、2019年7月に1株500円の株式が1.5倍の750円で買い付けられました。
2021年3月にTOKYO PRO Marketへ上場した琉球アスティーダスポーツクラブでも、1株500円が700円の評価額になっています。
100万円を10案件に分散した場合の概算
上の比率をそのまま当てはめて、10万円ずつ10案件に入れたらどうなるか計算しました。
下の図が結果です。

現金化できた範囲だけで見ると、20万円を投じて9万円しか戻っていません。
残り80万円は売れないまま抱えることになります。
イグジット倍率が1.5倍程度だと、倒産分を埋め切れない計算です。
- 英国の比率を日本にそのまま当てはめている
- FUNDINNOの数字は2021年時点のもので、その後の更新分は反映していない
- 存続している8件が将来どうなるかは織り込んでいない
それでも方向性は掴めます。
国内スタートアップのシード投資は、打率が低く回収に時間がかかる世界です。
1社に賭けて当てにいく商品ではなく、消えても困らない金額でやるものだと考えたほうがいいです。
市場そのものは育っています。
プラットフォーム運営元のFUNDINNOは2025年12月5日に東証グロース市場へ上場しました。
なお、記事後半で扱う海外ユニコーン向けファンドは、この試算とは前提が違います。
すでに数十億ドル規模の評価額が付いた後期ステージの企業が対象なので、倒産確率も期待倍率もシード投資とは別物です。
同じ未上場株でも、どの段階に入るかで話がまったく変わります。
未公開株詐欺の見分け方
未上場株は、勧誘の文脈では「未公開株」と呼ばれます。
そしてこの言葉は昔から詐欺の定番です。
金融庁は、上場が間近だとうたったり、値上がりを確実だと断言したり、発行会社との特別なつながりで入手したと説明したり、あなただけに特別に譲るともちかける手口について注意喚起を出しています。
買ったあとに発行会社へ問い合わせたら上場予定などなかった、株券が届かない、という相談が寄せられているとのことです。
判定はそれほど難しくありません。
下のフローに沿って上から順に答えれば、だいたい数十秒で決着します。

1問目だけで大半は判定できます。
日本証券業協会の規則で認められた制度を除き、未公開株の投資勧誘は禁止されているからです。
制度の外から勧誘してきた時点で、正規の業者ではありません。
被害の規模も小さくありません。
政府広報オンラインが公表した金融庁の相談データでは、2023年1月から2024年12月までの2年間で投資詐欺に関する相談が15,054件あり、そのうち12,526件が実際に被害を受けたという報告でした。
約8割が被害に至っている計算です。

逆に言えば、自分から登録業者のサイトに行って申し込む分には、この手の被害には遭いません。
入口を自分で選ぶことが一番の対策です。
未上場株を買う前の確認事項
どのルートを選ぶにしても、先に潰しておくべき点があります。
| 確認項目 | 見る理由 | 判断の目安 |
|---|---|---|
| 業者の登録 | 無登録業者との取引は保護されない | 金融庁の登録業者一覧で社名を照合する |
| 最低投資額 | 余剰資金で入れるか | 生活防衛資金を削るなら見送り |
| 手数料 | 申込時・運用中・成功報酬で差が出る | 年率だけでなく合計で見る |
| 運用期間 | 上場や売却まで資金が拘束される | 数年使わないお金か確認 |
| 途中換金 | 急に売れない可能性がある | 流動性はかなり低めに見る |
一番効くのは最初の1行です。
金融庁のサイトで登録金融商品取引業者の一覧が公表されているので、社名を検索すれば数十秒で終わります。
もうひとつ、税制面で誤解が多い点を書いておきます。
NISAで買えるのは上場株式や公募の投資信託などで、未上場株式は対象外です。
利益が出ても非課税にはならないので、そこは期待しないでください。
未上場企業に投資する方法|HiJoJoユニコーンファンドとは
未上場企業が上場する前に投資しておきたい場合は、HiJoJo.comが提供しているHiJoJoユニコーンファンドです。
HiJoJo.comはマネックス証券
とも提携しており、実際に下の画像はマネックス証券で募集されていたSpaceXのHiJoJoユニコーンファンドです。

当時はマネックス証券ユーザーも購入でき、SpaceXへ上場前に投資できる経路の一つでした。
実際の損益は、ファンドの売却時期や手数料などで異なります。

HiJoJoユニコーンファンドにはHiJoJo.comで投資するか、マネックス証券
の口座内からそのまま申し込むしかありません。
残念ながら、SBI証券や楽天証券ではHiJoJoユニコーンファンドの取り扱いはありません。
HiJoJoユニコーンファンドの仕組み
HiJoJoユニコーンファンドを提供しているHiJoJo Partnersは、金融庁に登録された第一種金融商品取引業者です。
評価額10億ドル超の未上場企業(ユニコーン企業)に投資する私募ファンドを組成・運用しています。
実際に下の画像はHiJoJo公式サイトの組入実績企業一覧で、SpaceXやStripe、Anthropic、Discordといった名前が並んでいて知っている企業も少なくないと思います。

一般的な投資信託などとは違い、ファンドごとに投資先が指定されています。
「SpaceXファンド」ならSpaceX、「OpenAIファンド」ならOpenAIの株式が組み入れ対象です。
最低投資額、手数料、運用期間はファンドごとに異なるため、申込前に商品説明書と契約締結前交付書面を確認してください。
HiJoJo Partnersはマネックス証券と提携しており、マネックス証券のサイト上でもファンド一覧を下画像のように確認できます。

SpaceXファンド、パランティアファンド、OpenAIファンドなど、過去に募集があったファンドが並んでいます。
マネックス証券経由でもHiJoJo.comの場合と同じようにファンドへ申し込めます。
ただし、HiJoJoユニコーンファンドは常に募集があるわけではなく、募集時期や募集期間はファンドごとに異なります。

そのため、未上場企業へもし上場前に投資したい場合は事前にHiJoJo.comかマネックス証券
のアカウントを作っておき、募集が始まったら応募する方法が現実的です。

つまり、HiJoJoユニコーンファンドにはHiJoJo.comとマネックス証券
の2ルートが存在します。
ここからはHiJoJo.comとマネックス証券
のどちらで投資すると良いのか解説していきます。
上場前に未上場企業へ投資する方法1:HiJoJo.com
未上場企業が上場する前に投資する方法1つ目は、HiJoJo.comから直接会員登録してファンド募集へ応募することです。

- HiJoJo.com
で会員登録する
- 新しいファンドの募集情報を確認する
- 投資先、最低投資額、手数料、運用期間を読む
- 途中換金できない期間を確認して申し込む
- マネックス証券ルートよりも応募できるファンド数が多い
- 新規のファンド募集が始まるとメールで通知が来る
- HiJoJoユニコーンファンド以外に投資先がないのでシンプル

HiJoJoユニコーンファンドの募集時期や募集期間はファンドごとに異なるため、事前に登録しておかないと気づいたときには締め切られていた、ということもあり得ます。
上場前に未上場企業へ投資する方法2:マネックス証券
未上場企業が上場する前に投資する方法2つ目は、マネックス証券の口座を開設し、マネックス内からそのままファンドへ応募する方法です。

- マネックス証券
の証券口座を作る
- 新しいファンドの募集情報を確認する
- 投資先、最低投資額、手数料、運用期間を読む
- 途中換金できない期間を確認して申し込む
- 大手ネット証券の口座からHiJoJoユニコーンファンドへ投資できる
- 関連銘柄や米国株も同じ口座で管理できる
- 未上場ファンドの募集がない時期でも、別の投資方法を比較しやすい

マネックス証券であれば安心感もあり、既に楽天証券やSBI証券を使ってる人もサブ口座として活用できます。
よくある質問
- Q未上場株と未公開株、非上場株式は何が違いますか?
- A
意味はほぼ同じで、どれも証券取引所に上場していない会社の株式を指します。
「未公開株」は上場を前提にした言い方で、詐欺の文脈で使われることが多い言葉です。
制度や法令の文書では「非上場株式」、金融商品取引法上の分類では「店頭有価証券」という表現が使われます。
- Q未上場株は個人でも買えますか?
- A
買えます。
ただし窓口は限られていて、株式投資型クラウドファンディング、株主コミュニティ、未上場株ファンド、相対取引の4つが主なルートです。
証券口座から上場株のように注文することはできません。
- Q未上場株はいくらから買えますか?
- A
株式投資型クラウドファンディングなら10万円前後の案件が多く、1万円から申し込める案件もあります。
ファンド経由の場合はファンドごとに最低投資額が異なるため、募集ページで確認してください。
- Q未上場株の投資に上限はありますか?
- A
株式投資型クラウドファンディングには上限があります。
同一企業の株式について、年間200万円を超えない範囲で財産の状況に応じた額、または50万円のいずれか高いほうまでです。
株主コミュニティやファンド経由には、制度としての一律上限はありません。
- Q未上場株はNISAで買えますか?
- A
買えません。
NISAの対象は上場株式や公募の投資信託などで、未上場株式は対象外です。
利益が出た場合は課税されます。
- Q未公開株の電話勧誘は信用していいですか?
- A
信用しないでください。
日本証券業協会の規則で認められた制度を除き、未公開株の投資勧誘は禁止されています。
株式投資型クラウドファンディングでも、訪問や電話による勧誘は認められていません。


