この記事は以下の悩みや要望を持つ方にオススメです。
- グラフィックボードを付ける時はどうすれば良い?
- グラボ関連の配線などで気を付けるべきことはある?
- GPUが上手く入らない時はどうすれば良いのか分からない
最近はゲーム業界の盛り上がりや動画投稿者用PCなどが販売され始めたことでマウスコンピューターやパソコン工房
などのBTOパソコンを購入する人たちが一気に増えました。
また、ゲームプレイや動画制作ではグラフィックボード(GPU)の性能が非常に大切になるため、より高い性能のグラフィックボードに取り付けたい人もいると思います。
しかし、PC組み立て初心者だとグラフィックボードを取り替えることにも少し手こずる場合があるため、この記事では初心者でも簡単に分かるようにグラボの付け方や注意点を解説していきます。
グラフィックボードを付ける前に注意したい事
まず、グラフィックボードを付ける前に確認しておきたい事は以下の5点です。
- プラスドライバーを用意してあるか
- PCケースの大きさはグラフィックボードを搭載するのに十分か
- グラフィクボードにPCIインターフェースは対応しているか
- 補助電源用コネクタは付いているのか
- 電源ユニットのW(ワット)数・容量は足りているのか
プラスドライバーを用意してあるか
基本的にグラフィックボード(GPU)の交換はプラスドライバー1本があれば可能です。
可能であればプラスドライバーの長さは最低でも上のドライバーほどあった方が良いです。
PCケースの大きさはグラフィックボードを搭載するのに十分か
通常のPCケースであれば大抵のグラフィックボードを搭載することが出来ますが、法人向けPCやリノーべションPC、省スペースPCの場合はロープロファイルのグラボを選ぶ必要があります。
ロープロファイルのグラボは商品名にそのままロープロファイルと書かれているか、下のようにLPと表記されているためPCケースが小さい場合は間違えずにロープロファイルのグラボを選んでください。
グラフィクボードにPCIインターフェースは対応しているか
グラフィックボードにはPCIインターフェースと呼ばれる金色の端子が付いており、PCのマザーボードには対応するスロットが用意されています。


よほど古いグラボやマザーボードでなければ、基本的に対応しているため問題ありませんが、一応PCIインターフェースが対応しているか確認しておいてください。
電源ユニットのW(ワット)数・容量は足りているのか
人気なグラフィックボードの推奨電源容量は下表のようになっています。
グラフィックボード(GPU) | 推奨電源容量(W) | グラフィックボード(GPU) | 推奨電源容量(W) |
GeForce GTX1650 | 300W | GeForce RTX 3060 | 550W |
GeForce GTX1660 | 450W | GeForce RTX 3060 Ti | 600W |
GeForce GTX1660 Super | 450W | GeForce RTX 3070 | 650W |
GeForce GTX1660Ti | 450W | GeForce RTX 3070 Ti | 750W |
GeForce RTX2060 | 500W | GeForce RTX 3080 | 750W |
GeForce RTX2070 | 550W | GeForce RTX 3080 Ti | 750W |
GeForce RTX2080 | 650W | GeForce RTX 3090 | 750W |
GeForce RTX2080Ti | 650W | GeForce RTX 3090Ti | 近日発表予定 |
グラフィックボードはメモリやSSDと比較して消費電力が非常に高いPCパーツです。
そのため、PCに搭載してある電源ユニットがグラボを搭載しても余裕があるかどうか事前にチェックをしておく事がオススメです。
もし電源容量が足りない場合は700Wや800W
の電源ユニットを購入することも考える必要があります。
補助電源用コネクタは付いているのか
最後にチェックしておきたいことはグラボ用の補助電源コネクタが付いているかどうかです。
最近の高性能なグラフィックボードは下画像のようなグラボ専用の電源コードが無ければ、グラボが動きません。

BTOショップで販売している電源ユニットであれば補助電源コネクタは付いていますが、法人向けPCや中古PCの場合は付いていないこともあるので事前に確認しておいてください。
また、グラボは補助電源コネクタのpin数が決まっています。(上画像だと8pin)
pin数が合わなければグラフィックボードは動作しないため、pin数も事前に確認しておいてください。
もし補助電源コネクタやpin数が合わなかった場合は新しい電源ユニットの購入をオススメします。
グラフィックボード(GPU)の取り付け方
今回はドスパラで購入したゲーミングpc・ガレリアのグラフィックボード(GPU)を別のpcへ移植していたため、元のガレリアに戻す形で取り付けていきます。


取り付けるのは上画像にもあるようにNVIDIA GeForce GTX 1660 SUPERです。
ちなみに、グラボを戻した後のPCスペックは下表のようになり、Fortniteのような軽いゲームならフルHDでも200fpsくらい出力出来る性能になります。
OS | Windows 10 home 64ビット |
CPU | Intel Core i7-10700 |
GPU | NVIDIA GeForce GTX 1660 SUPER |
RAM | 16GB |
ROM | SSD 512GB |
手順①PCの電源をオフにする
まずはPCをシャットダウン&電源もoffにしてケーブル類も全て抜きます。

電源ケーブルを抜く時は上画像のように必ず電源スイッチの「○」が押されている状態であることを確認してください。
また、ケーブル類は後から元に戻すため、戻す配置に自信がない場合は写真を撮っておくと楽なのでオススメです。
手順②PCケースをドライバーで開けていく
次にプラスドライバーを使ってPCケースを開けていきます。
PCケースの開け方はケースによって異なりますが、背面に付いているネジを回して外すタイプが多いです。
マウスコンピューターのG-Tuneなどは取っ手を引っ張れば外れるタイプなので、不安な方はPC購入時に付いてきた説明書を確認しながらPCケースを開けてください。

実際にPCケースを開けると下画像のように色んなパーツが入っていることを確認できます。

グラフィックボードの設置場所は上画像の鼠色の背面(バックカバー)からグラボのHDMI出力端子などが出る形で設置していきます。
ガレリアの場合はグラボの出力端子が出てくる背面(バックカバー)が下画像のようになっているため、まずは上2箇所のネジをプラスドライバーで外します。

実際にネジを外すと下画像のようにカバーの一部分が外れるため、そのままグラボの端子を出す部分のネジも外してバックカバーも抜きます。

通常サイズのグラボであれば2スロット分場所が必要なため、バックカバーは2枚分抜きます。
グラボによっては1スロットで良い商品も存在するため、バックカバーの外しすぎには注意してください(GeForce GTX 1650 SP V2など)

もし何枚抜けば良いかわからない場合は背面からグラボの出力端子部分を当ててみると何枚分のバックカバーを抜けば良いか分かると思います。
手順③グラフィックボード(GPU)と補助電源コネクタを接続
今回のGeForce GTX 1660 SUPERは補助電源コネクタが必要なため先に電源と繋いでおきます。
8pinのグラボには8pin、6pinのグラボには6pinの補助電源コネクタを使用してください。

また、上画像にもあるようにpinには向きが決まっているため、絶対に間違えないように差し込んでください。
向きを間違えなければスムーズに接続出来るため、上手く接続出来ない時はpinの向きが間違っていないか確認してください。

上手く接続出来ると補助電源コネクタがグラボへロックされるため、簡単には抜けないようになります。
ちなみに、補助電源コネクタと接続する工程とグラボを差し込む工程はどちらが先でも問題ありません。
手順④グラフィックボード(GPU)を挿し込む
それではいよいよグラフィックボードをPCへ挿し込んでいきます。
グラボに付いている金色の端子部分(PCIインターフェース)をマザーボードのスロットへ挿す時は最初にスロットのロックを解除します。

ロックは上画像の矢印で記されている部分を軽く押すと解除されます。
スロットがロックされた状態だと絶対にグラボは上手く入らないため、絶対忘れずにロックを解除してください。
ロックを解除したらマザーボードのスロットと元々バックカバーがあった場所へ上手くハマるようにグラボを入れていきます。
グラボとマザ〜ボードの相性によっては少々力が必要になることもありますが、綺麗にハマっていればあまり力を入れなくても入るため力任せに入れるのはオススメしません。
もし上手く入らない時はスマホのライトで照らしたりしながら、入れるとグラボが綺麗に入りやすいです。

ちゃんとグラボが入れば自動で再びロックされるため、グラボを軽く引っ張ってもマザーボードから離れないようになります。
後は手順②と逆のパターンで背面とPCケースをドライバーで閉めていきます。

PCケースを閉め終わると上画像のように背面にはグラボのHDMIなどの出力端子が出てきます。
最後にキーボードや電源ケーブルなどを接続すれば一旦組み立ては完了です。
手順⑤グラボが正常に動いているか確認する
グラボは映像出力に関係するPCパーツであるため、上手く接続出来ていない場合はすぐに分かるので接続確認しておくとオススメです。
下画像のようにグラボの出力端子とディスプレイを接続してPCを起動します。

PCを起動して画面が表示されれば、グラボは上手くマザーボードに挿さっています。

一応、Windowsの場合は「設定」>「ディスプレイ」>「ディスプレイの情報」から何のグラフィックボード(GPU)が使われているか簡単に確認出来るので確かめておくと良いです。

挿し込んだグラボと同じ名前が表示されていれば正常に動作しています。(今回はNVIDIA GeForce GTX 1660 SUPERなのでOK)
もしPC画面が表示されなかったり、グラボの名称が違ったりした場合はグラボが上手く入ってない可能性があるため、手順①に戻って再び挿しこみ直してください。
手順⑥グラボのドライバーをインストールする
今回のガレリアは元々グラボが搭載してあったため、ドライバーはインストール済みですが、グラボが入ってなかったPCに増設した場合はドライバーが入っていないと思います。
そこで、画面の設定を行うためにドライバーをインストールしましょう。
ドライバーのインストール方法はどのメーカーでもほとんど一緒なので今回はNVIDIAで行っていきます。
まず、NVIDIAのドライバーダウンロードページへアクセスします。
次に自分が使っているグラボを入力して「検索」します。

私の場合は下表のように入力しました。
製品のタイプ | GeForce | |
製品シリーズ | GeForce GTX 16 Series | |
製品ファミリー | GeForce GTX 1660 SUPER | |
オペレーティングシステム | Windows 10 64-bit | |
ダウンロード タイプ | Game Ready ドライバー (GRD) | |
言語 | Japanese | |
「検索」が完了するとドライバーが表示されるため「ダウンロード」します。

再び「ダウンロード」が表示されるためクリックします。

ダウンロードファイルはそこそこ大きいため30〜60秒ほどかかりました。
後はダウンロードしたファイルを管理者として実行すると、インストーラーが起動するため指示に従って入力していくことでドライバーのインストールが完了します。
ドライバーのインストールが完了したら、PCを再起動するとグラフィックボードが綺麗に使われた状態になります。
これでグラフィックボードを付ける作業は完了です。
【関連記事】セール中!ゲーム実況にマウスのpcは本当にオススメ?
また、グラボや新しいゲーミングpcを購入する際は下のサイトがオススメです。