2026年1月19日、高市早苗首相が1月23日に衆議院解散を表明しました。
2月8日の投開票に向けて、各党が政策を掲げる中、投資家にとって最も気になるのは「これらの政策が自分の資産にどう影響するのか」ではないでしょうか。
特に今回の選挙は高市政権が掲げる「責任ある積極財政」への転換、食料品消費税ゼロ、防衛費GDP比2%超への増額など、市場に大きな影響を与える政策が争点となっています。
そこで今回の記事では、高市政権が掲げる主要政策を整理し、それぞれが投資家にどのような影響を与えるのか徹底解説していきます。

本の出版や動画投稿をしているちゃすくです!
YouTubeでメンバーシップもやってるので、投げ銭感覚で応援してくれると嬉しいです。
貰ってから解約しても大丈夫なので、無料で株をゲットできるチャンスです!
高市政権が掲げる6つの主要政策
まず、高市政権が解散総選挙に向けて掲げている主要政策を整理しておきましょう。
(政策は1月20日時点での情報になります。)
①責任ある積極財政(サナエノミクス2.0)
②食料品消費税2年間ゼロ
③防衛費GDP比2%前倒し達成・安保3文書改定
④戦略17分野への危機管理投資
⑤金融緩和継続の姿勢
⑥資産運用立国の継続
これらの政策は、投資家にとってプラスに働くものもあれば、リスクとなるものもあります。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
政策①:責任ある積極財政(サナエノミクス2.0)
高市首相が掲げる「責任ある積極財政」は、これまでの緊縮財政から大きく転換し、戦略的な財政出動で経済成長を目指す政策です。
第1の矢:大胆な金融緩和の継続
第2の矢:緊急時の機動的な財政出動
第3の矢:大胆な危機管理投資・成長投資

基本的に積極財政であれば市場にお金が回る訳ですから、投資家にとっては非常に心強い政策です。
投資家への影響
| 影響 | 内容 | 関連する投資先 |
|---|---|---|
| プラス面 | 財政出動による景気刺激で企業業績改善期待 | 日本株全般 |
| マイナス面 | 国債増発で長期金利上昇(2.2%超、27年ぶり高水準) | 不動産株、REITにマイナス |
| 両面 | 円安進行(160円接近)でインフレ加速 | 輸出関連企業にプラス 輸入関連企業にマイナス |

解散報道以降、「高市トレード」と呼ばれる「株高・円安・金利上昇」のトリプル現象が起きています。
日経平均は5万4000円を突破し、円は160円に接近、長期金利は27年ぶりの高水準です。
ただし、選挙結果次第でこのトレンドが巻き戻るリスクもあるので注意が必要ですね。
政策②:食料品消費税2年間ゼロ
高市首相は1月19日の記者会見で、「飲食料品については2年間に限り消費税の対象としない」と表明しました。
これは高市首相自身が「悲願」と語る政策で、物価高対策の目玉として掲げています。
対象:軽減税率が適用されている飲食料品
期間:2年間の時限措置
必要財源:年間約5兆円ほどと試算
家計への効果:平均世帯で年間約6.4万円の負担軽減
投資家への影響
| 影響 | 内容 | 関連する投資先 |
|---|---|---|
| プラス面 | 消費刺激で小売・外食に恩恵(実質GDP+0.22%程度) | 小売、外食、食品メーカー |
| マイナス面 | 財源不透明で財政悪化懸念 | 日本国債、日本円 |
| 両面 | さらなる円安・金利上昇リスク | 外貨建て資産や輸出株はプラス 減税以上の物価高リスクも |

野村総研の木内氏は「財源なき減税は財政と通貨の信頼性を低下させ、円安・債券安がさらに進む可能性がある」と警告しています。
消費税減税自体は家計にプラスですが、その副作用として円安が進めば、輸入物価上昇で減税効果が相殺されるリスクもありますね。
政策③:防衛費GDP比2%前倒し・安保3文書改定
高市政権は安全保障政策を大幅に強化する方針を掲げています。
・防衛費GDP比2%を2027年度目標から前倒しで達成
・防衛費+関連経費で約11兆円規模
・2026年末までに安保3文書を改定
・次期計画ではGDP比3%への増額も視野
投資家への影響
防衛費の大幅増額は、関連企業にとって大きな追い風となります。
・三菱重工業(戦闘機、艦艇、ミサイル)
・川崎重工業(潜水艦、航空機)
・IHI(航空エンジン)
・東レ(炭素繊維、防弾素材)
・日本電気(通信システム、サイバー防衛)
| 影響 | 内容 |
|---|---|
| プラス面 | 防衛関連企業の受注増加、長期的な需要確保 |
| プラス面 | 次期計画でGDP比3%の可能性→さらなる成長余地 |
| マイナス面 | 財源として法人税・たばこ税増税、2027年から所得税増税 (非投資家は負担が増えるだけ) |

防衛費増額は長期的なトレンドとして続く可能性が高いです。
野村證券の分析では、次期計画でGDP比3%への増額もありうるとのこと。
ただし、その財源として増税が予定されているので、投資家としては増税分を上回るリターンを狙う必要がありますね。
ちなみに投資をしていない人は負担が増えるだけです…
政策④:戦略17分野への危機管理投資
高市政権は「日本成長戦略本部」を設置し、17の戦略分野に官民連携で重点投資を行う方針です。
2026年夏に成長戦略をまとめ、官民投資ロードマップを策定する予定です。
①AI・半導体 ②造船 ③量子 ④バイオ ⑤航空・宇宙
⑥サイバーセキュリティ ⑦コンテンツ(アニメ・ゲーム) ⑧フードテック
⑨資源エネルギーGX ⑩防災・国土強靭化 ⑪創薬・先端医療
⑫核融合 ⑬重要鉱物 ⑭港湾ロジスティクス
⑮防衛 ⑯情報通信 ⑰海洋
投資家への影響:分野別の注目銘柄
これらの分野は「高市銘柄」として株式市場で注目を集めています。
| 分野 | 主な注目銘柄 | 期待される支援策 |
|---|---|---|
| AI・半導体 | 東京エレクトロン、信越化学、アドバンテスト | ラピダス支援、AI開発基盤整備 |
| 防衛 | 三菱重工、川崎重工、IHI | 防衛予算拡大、国産装備開発 |
| サイバーセキュリティ | トレンドマイクロ、NEC、ラック | 政府調達拡大、人材育成 |
| 核融合 | 京都フュージョニアリング関連 | 国家プロジェクトとして支援 |
| 宇宙 | 三菱電機、NEC、キヤノン電子 | 宇宙開発予算拡大 |
| コンテンツ | ソニーG、任天堂、東映アニメ | 海外展開支援、海賊版対策 |

高市首相は「成長戦略の肝は危機管理投資だ」と強調しています。
これらの分野には「大胆な減税」で設備投資を促進するとのこと。
複数年度の予算措置も取り入れるため、企業にとっては投資判断がしやすくなりますね。
政策⑤:金融緩和継続の姿勢
高市首相はアベノミクスを継承し、金融緩和継続を志向しています。
ただし、日銀の利上げ路線自体は容認する姿勢を見せています。
・日銀政策金利:0.75%(2025年12月利上げ済み)
・市場予想:2026年3〜7月に追加利上げの可能性
・中立金利:約1%と推定
・高市首相の姿勢:利上げには慎重だが、日銀の独立性は尊重
投資家への影響
| シナリオ | 株式市場 | 為替 |
|---|---|---|
| 与党大勝→政治安定 | 日銀が利上げしやすい環境に | 円高方向に振れる可能性が少し上がる |
| 与党苦戦→政治不安定 | 日銀は利上げを見送る可能性 | 円安継続 |

第一生命経済研究所の分析では、政策金利が1.00%に到達した後は高市政権が利上げ牽制に転じる可能性があると発表しています。
「緩和から中立水準への調整」と「引き締め領域」では、政府のスタンスが変わる可能性がありますね。
政策⑥:資産運用立国の継続
高市政権は岸田政権からの「貯蓄から投資へ」路線を継承しています。
・新NISAなど投資促進策の継続
・コーポレートガバナンス改革の議論開始
・企業の株主還元強化を促進
・インパクト投資を含む全ての投資を促進
投資家への影響
この政策はどんな銘柄の投資家にとって基本的にプラスへ働くと考えられます。
・新NISAの非課税枠(年間360万円、生涯1,800万円)は維持
・企業の配当増額・自社株買い拡大に期待
・コーポレートガバナンス改革で株主還元強化

高市首相は「成長戦略を加速させるためには金融の力が必要」と述べています。
「貯蓄から投資へ」の流れは高市政権でも継続されますので、新NISAやiDeCoを活用した資産形成は引き続き有効ですね。
選挙結果別:4つのシナリオと市場への影響
野村證券の分析によると、選挙結果によって市場の反応は大きく異なります。
| シナリオ | 自民党議席 | 株式市場 | 為替・金利 |
|---|---|---|---|
| ①単独で絶対安定多数(261+) | 大勝 | 強い上昇 | 円安・金利上昇継続 |
| ②単独過半数(233+) | 勝利 | 上昇 | 現状維持〜やや円安 |
| ③過半数割れ(維新との合計で過半数維持) | 現状維持 | 下落リスク | 高市トレード巻き戻し |
| ④議席減 | 敗北 | 下落 | 円高・金利低下 |
・自民党:199議席
・自民+維新連立:233議席(ギリギリ過半数)
・安定多数:244議席
・絶対安定多数:261議席
・議席の2/3以上:310議席

「選挙は買い」というアノマリーは既に株価に織り込まれています。
過去18回の選挙のうち17回で株価が上昇していますが、それは結果が出た後の話。
結果次第では期待の剥落で下落するリスクもあるので、選挙結果は要注目ですね。
貰ってから解約しても大丈夫なので、無料で株をゲットできるチャンスです!
投資家が注意すべき4つのリスク
高市政権の政策にはプラス面がある一方で、投資家として注意すべきリスクも存在します。
リスク①:円安160円突破と為替介入
円相場は160円に接近しており、政府による為替介入の可能性が高まっています。
片山財務大臣は米国財務長官との会談で「一方的な円安」への懸念を共有したと報じられています。
リスク②:日銀の早期利上げ
市場では2026年7月の利上げを予想する声がありますが、アナリストの中には3〜4月の早期利上げを予想する見方もあります。
選挙後は政治が安定し、日銀にとって利上げしやすい環境になる可能性があります。
リスク③:高市トレードの巻き戻し
自民党が議席を大きく伸ばせなかった場合、「高市トレード」(株高・円安・金利上昇)が巻き戻される可能性があります。
リスク④:中国との関係悪化
高市首相の「台湾有事」発言で日中関係は緊張が高まっています。
中国がレアアースの輸出規制などで報復措置を取る可能性があり、ハイテク製造業に影響が出る恐れがあります。
40代50代の投資家が今やるべきこと
最後に、40代50代の投資家が高市政権の政策を踏まえて今やるべきことをまとめます。
①新NISAの活用を継続・拡大する
②選挙結果に一喜一憂せず、積立投資を淡々と続ける
③インフレ対策として株式への投資比率を維持する
④短期的なテーマ投資よりも分散投資を優先する
⑤金利上昇に備えて、変動金利ローンの見直しを検討する
高市政権の「責任ある積極財政」は、投資家にとってはチャンスとリスクの両面があります。
株式を保有していれば、積極財政による企業業績改善や株価上昇の恩恵を受けられます。
一方で、株式を保有していなければ、インフレと円安で資産が目減りするリスクがあります。

政治や政策は変わっても、長期投資の基本は変わりません。
選挙結果で短期的に市場が動いても、10年、20年先を見据えた資産形成を続けることが大切です。
新NISAやiDeCoを活用して、コツコツ積み立てていきましょう。
まとめ
今回の記事では、高市政権が解散総選挙に向けて掲げる政策と、投資家への影響を解説しました。
①責任ある積極財政→株高だが円安・金利上昇リスク
②食料品消費税ゼロ→消費にプラスだが財政悪化懸念
③防衛費GDP比2%超→防衛関連銘柄に恩恵
④戦略17分野投資→「高市銘柄」として注目
⑤金融緩和継続→選挙後の日銀動向に注目
⑥資産運用立国継続→新NISAなど引き続き活用可能
2月8日の選挙結果によって、これらの政策がどこまで実現されるかが決まります。
投資家としては、短期的な政治動向に振り回されず、長期的な視点で資産形成を続けることが重要です。


