「日本円は紙クズになるのにタワマン持ってないの?」「40代で資産3000万円無いのはどうかと思う..」のようなSNS投稿が最近増えています。
というのも、ここ数年は円安と株高によって投資で資産を大きく増やした人が急増しており、SNS上でも資産額やタワマンを自慢する人が増えてきたからです。
もちろん資産を大きく増やしたことは素晴らしいですが、実は資産額を自慢するのは個人的な恨みを買うだけでなく、民主主義による資産課税や資産没収のリスクを高めることになります。
実際に昭和21年には当時の日本政府が金融資産を把握する調査を行い、その資産に最大税率90%の税金をかけて資産を没収しています。
資産を没収されたのは今で言う資産約5000万円以上のみだったので、格差が一気に是正され、幅広い人が幸せだった1億総中流社会へ突入した訳です。

現代では法的な制約があるものの、もし「資産5000万円以上の人達に最高税率90%をかけて国民全員で資産を分けましょう!」と言えば賛同する人の方が多いのでは?
上記を裏付けるように2025年からは超富裕層向けにミニマムタックスと言う新しい税金が導入されています。
そこで、今回の記事では歴史的な背景から資産額を絶対に自慢してはいけない理由を解説していきます。
日本では約70〜100年の周期で資産を持たないマス層の怒りが爆発し、民主主義によって資産課税や資産没収が行われてきた事実があるので、資産についてSNSや身近な人と話すときの参考にしてください。
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はじめまして!動画投稿とブログ運営をしているちゃすくです。
この記事の内容は下の動画でも解説しています。
【前提】円安・株高で資産自慢が増えてきた
最近の日本では新NISAやインフレの影響で投資へ興味を持つ人が増えてはいるものの、ドル資産も株もタワマンも持っていない人の方が圧倒的多数です。
そんな多数派に向かって「円が紙くずだ」「寝てたら勝手に資産が増えてました」「タワマン含み益がすごい」「資本主義最高!最高!最高!」などとSNSでイキっていたら世間からヘイトを買い、むしろ資産課税のリスクを高めることになりかねません。
というのも、民主主義は多数決です。
持たざる多数派が「富裕層から取れ」と考えれば、それが政策になる可能性は十分にありますし、実際に過去の歴史でも一般層が生活に苦しみ始めると富裕層から資産を没収する傾向があります。

まずは昭和に日本で行われた資産課税や資産没収を見ていきましょう。
昭和に日本で行われた資産課税3選
「そんなことが民主主義国家で起こるはずがない」と思うかもしれませんが、今から79年前に実際に行われていたのです。
最高税率90%の財産税(1946年)
1946年2月16日(昭和21年)、幣原内閣(しではらないかく)は預金封鎖と新円切り替えを宣言し、3月3日を基準に金融資産を把握する調査を行い、その資産に最大税率90%の税金をかけました。
財産税は10万円以上の財産を所有する個人に課税され、金融資産はもちろん、不動産や書画骨董まで含めた資産総額に最高税率90%の超累進課税が行われました。

当時の10万円は現在価値で約5000万円に相当します。
つまり、今なら5000万円以上の資産を持つ人全員が課税対象となり、富裕層は資産の大半を国家に没収されたのです。
地主制度の完全解体(1946-1950年)
1945年12月、GHQの最高司令官マッカーサーは日本政府に「農地改革に関する覚書」を送り、「数世紀にわたる封建的圧制の下、日本農民を奴隷化してきた経済的桎梏を打破する」ことを指示しました。
1946年10月に自作農創設特別措置法が成立し、不在地主の小作地全てと、在村地主の小作地のうち一定の保有限度を超える分は国が強制買収し、実際の耕作をしている小作人に優先的に低価格で売り渡すこととなりました。
これによってマス層であった小作人はハッピーな訳ですが、資産家であった大地主たちは先祖代々受け継いできた土地を強制的に国家に買い上げられ、わずかな対価しか受け取れなかった訳です。
土地という資産没収により、日本の地主制度は完全に解体されたのです。
日本で富裕税が導入(1950年)
日本では1950年に高額所得者に対する所得税減税の補完として0.5〜3%の富裕税、つまり資産課税が導入されました。
当時は所得税の最高税率が85%と極めて高く、これを是正するべく導入されました。
(働く人へ減税するための財源として富裕層が狙われた)
しかし、当時の富裕税は税収総額が多くなく、国民の資産を把握するためのコスト的問題が浮上したため、1953年(昭和28年)に廃止され、代わりに所得税の最高税率が65%にされました。

逆に言えば、資産の2極化が進んで税収総額が大きくなり、国民の資産を効率よく把握できる番号みたいなモノを用意できれば税収としての採算が合うかもしれません。
極論、あとは国民の多くが「金持ちから取る」ことへ賛同すれば良いだけ。
しかも、資産家から資産を没収していたのは昭和の時代だけではなく、約70年〜100年の周期で定期的に行われていたのです。
資産課税は70〜100年の周期で訪れ、2025年にも…
各年代で政府が変わっているものの、実は日本では約70〜100年の周期で実質的な資産課税や資産没収が実地されており、主にその時代の富裕層が壊滅的なダメージを受けてきた歴史があります。
- 江戸時代のインフレによる資産没収(1695年)
↓92年後 - 寛政の改革による資産家の取り締まり(1787年)
↓84年後 - 明治維新後の藩債処分(1871年)
↓75年後 - 財産税・地主制度の解体・富裕税(1946年)
↓79年後 - ミニマムタックス導入(2025年)

各時代での資産課税や資産没収について判明している範囲で解説していきます。
江戸時代のインフレによる資産没収(1695年)
江戸時代にも富裕層への実質的な資産没収は行われていました。
1695年、慶長小判を改鋳して金の含有量を3分の2にし、貨幣流通量を1.5倍にしました。
これは実質的なインフレ政策であり、物価が上がったことで貨幣や債権を持つ富裕層の資産価値を大幅に減少させました。

現代ならインフレが起きると投資信託やETFが値上がりしやすいので資産家も有利になりやすいです。
しかし、当時の資産家はそのまま小判を持っていた訳ですから、インフレで小判の実質的な購買力が落ちると資産没収と同じです。
寛政の改革による資産家の取り締まり(1787年)
江戸幕府の老中・田沼意次は株仲間(商工業者の同業組合)を奨励し、商業資本の力を活用して経済の活性化を図り、これによって商業を行なっていた人たちは資産を築くことに成功しました。
しかし、その過程で賄賂政治が横行し、さらに天明の大飢饉(1782年~1787年)による飢餓と米価高騰によって当時の一般層は苦しみ、資産の2極化が進みます。
これによって田沼意次や株仲間は厳しい批判を浴びていました。
一般層の不満が最高潮に達したタイミングで田沼意次が1786年に失脚した後、1787年、8代将軍吉宗の孫である松平定信が29歳の若さで老中首座に就任し、寛政の改革が始まります。
これによって旧田沼派の役人や田沼時代に商業で富を築いた都市の商人を厳しく取り締まりました。
中には財産を没収され、重い刑罰に処された者までいました。
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明治維新後の藩債処分(1871年)
明治維新の直後、日本は近代国家として再スタートを切りましたが、その裏で行われたのが事実上の資産没収ともいえる「藩債処分」です。
幕末の各藩は軍備や藩政の維持のために多額の借金(藩債)を抱えており、その資金を提供していたのが、大阪を中心とする両替商や大名貸といった金融資産家層でした。
彼らは「武士に貸し、利息で稼ぐ」という形で、いわば江戸時代の富裕層になっていた訳です。
ところが、1871年に明治政府が廃藩置県を実施すると、旧藩の債務処理が新政府の課題となります。
藩債総額は約7,413万両にのぼり、そのうち約3,927万両が帳消しとされました。(金額は『藩債処分に関する研究』日本経営実務史学会誌, 2012年より)
つまり、借金の半分以上が無かったことにされたのです。
結果として、お金を貸していた当時の富裕層である天王寺屋や加島屋、鴻池屋などが資金を回収できず、軒並み没落しました。
ミニマムタックス導入(2025年開始)
実は現在の日本の税制には「1億円の壁」という問題がありました。
所得が増えるにつれて累進税率が上がる仕組みにもかかわらず、所得が1億円を超えると税負担率が逆に軽くなる現象が起きていたのです。これは、富裕層の所得が株式譲渡益や配当所得など金融所得中心となり、分離課税(20.315%)の恩恵を受けるためです。
そこで政府は2025年(令和7年)からミニマムタックス(正式名称:極めて高い水準の所得に対する負担の適正化)を導入しました。
- 対象者:年間所得が3.3億円超の納税者
- 税率:3.3億円超の部分の所得に対する所得税額が22.5%を下回る場合、その差分を追加課税
上記の内容を見ると「3億円以上稼ぐような超富裕層だけの話でしょ?」と思うかもしれません。
しかし、税制改正は常に「まずは超富裕層から」始まり、徐々に対象が拡大していくのが歴史的なパターンです。
今は年間所得3.3億円超が対象ですが、次は1億円超、その次は5000万円超…と、段階的に引き下げられる可能性は十分にあります。
実際、金融所得課税の引き上げは政治的な議論のテーマとして何度も浮上しています。
「株で儲けている富裕層から、もっと税金を取るべきだ」という声が高まれば、一般の投資家にも影響が出るレベルでの引き上げも現実味を帯びてきます。


