- AIエージェントへ自由に売買をさせてみたい
- AIが自分でニュースを取得して勝手に売買して欲しい
- 売買の結果を踏まえてAIが自律的に改善してほしい
はじめまして。動画投稿とブログ運営をしているちゃすくです。
この記事ではmoomoo証券×Claude Codeを使って、AIエージェントが自動的にニュースなどを取得して自律的に売買する仕組みの作り方を解説していきます。
実際にAIエージェントによる自律的な売買で成果を出している実例も紹介しているので、下にある目次もチェックして気になった部分だけでも読んでください。
AIエージェント取引とは?従来の自動売買との違い
最初に、この記事で扱う「AIエージェント取引」が従来の自動売買と何が違うのかを明確にしておきます。
ここを理解しないと「それ、普通のシステムトレードと何が違うの?」で終わってしまうので…
従来の自動売買は、人間が「RSIが30以下なら買い」「MACDクロスで売り」のようなルールをあらかじめ決め、プログラムがそのルールに従って機械的に注文を出す仕組みです。
下画像にもある通り、ルールそのものを考えるのは100%人間の仕事でした。

一方、AIエージェント取引は根本的に違います。
AIが自分でニュースを読み、決算データを分析し、SNSのセンチメントを判断し、テクニカル指標を評価し、それらを総合して「今、この銘柄を買うべきか・売るべきか」を自律的に判断して発注まで行います。

例えるなら、従来の自動売買は「マニュアル通りに動くアルバイト」で、AIエージェント取引は「自分で市場を分析して判断する専属トレーダー」を雇うようなものです。しかも24時間無休で。
そして2026年現在、このAIエージェント取引を個人投資家が実現できる環境が整い始めています。
それが「Claude Code × moomoo証券」の組み合わせです。
そもそもClaude Codeとは?必要な環境は?
「Claude Code × moomoo証券」の具体的な話に入る前に、Claude Code自体を知らない人のために基本情報を整理しておきます。
ここを読めば「自分に必要な環境は何か」がわかるので、話の見通しが立ちやすくなるはずです。
Claude Codeは、AI開発企業Anthropic社が提供するAIエージェント機能です。

ブラウザやスマホで使えるチャット型のClaude(claude.ai)を知ってる人も多いと思いますが、Claude Codeはその上位互換のような存在です。
使い方はシンプルで、Claudeのデスクトップアプリ(Mac/Windows対応、無料ダウンロード)をインストールし、アプリ内の「Code」タブを開くだけです。

あとは日本語でやりたいことを指示すれば、AIが自律的にコードを書き、外部サービスと連携し、エラーがあれば自分で修正し、結果を判断して次のアクションを決める、という一連の作業を自動で繰り返してくれます。

ブラウザ版Claudeが「質問に答える先生」だとしたら、Claude Codeは「指示を出したら自分で全部やってくれるアシスタント」です。
プログラミングの知識は一切不要で、日本語で指示するだけ。この自律性があるからこそ、24時間AIトレーダーとして機能させることが可能になります。
- PC:MacまたはWindowsに対応。スマホでは使えません
- Claudeデスクトップアプリ:公式サイトから無料でダウンロード
- Claudeの有料プラン:Proプラン(月額約20ドル)、Maxプラン(月額約100〜200ドル)、またはTeam/Enterpriseプランのいずれか
- インターネット接続:AIの処理はAnthropicのクラウド上で行われるため常時接続が必要
ちなみに、Claudeデスクトップアプリには「Chat」「Cowork」「Code」の3つのタブがあります。
Chatは通常の会話、Coworkはファイル整理などの一般作業向け、そしてCodeがAPIと連携した高度な自動処理向けです。
moomoo証券との連携で使うのは「Code」タブの方なので、この記事では以降「Claude Code」と呼びます。

なお、AIエージェントを24時間稼働させる場合はPCも24時間つけっぱなしにする必要があります。
PCをスリープさせるとClaude Codeも停止するので、常時稼働にはConoHa WING
のようなクラウドサーバー(VPS等)の利用も選択肢に入ります。
※このブログ「ちゃすろぐ」もConoHa WING
上のサーバーで動いています。
Claude Code × moomoo証券で何ができる?
具体的に、Claude Codeとmoomoo証券を組み合わせると何ができるのかを解説します。
ざっくり言うと、Claude Codeが「頭脳」、moomoo証券のAPIが「手足」の役割です。
Claude Code(頭脳):情報収集→分析→売買判断
前のセクションで説明したClaude Codeの「自律性」を、株式取引に応用するとどうなるか。
具体的には、以下のような「思考→行動」のループを24時間自動で回し続けることが可能になります。
- ニュース・決算情報・FOMC議事録・雇用統計などをWebから自動取得
- 取得した情報から「市場にポジティブか・ネガティブか」のセンチメントを分析
- テクニカル指標(MACD、RSI等)やリアルタイム株価データを取得・評価
- ニュース・センチメント・テクニカルを総合して「今、買うべきか・売るべきか・何もしないか」を判断
- 判断に基づいてmoomoo証券のAPIへ発注指示を送信
- ポートフォリオのリスクを監視し、損切り・利確を自動実行
- 1に戻って繰り返す
重要なのは、このループの中でClaude Codeは「言われたルールに従う」のではなく「自分で情報を取りに行って、考えて判断する」という点です。
具体的にどんな流れになるのか、1つの例が下画像のような感じです。

この一連の流れを、人間が寝ている深夜にAIが自律的に実行する。
これが従来の「固定ルールで機械的に発注する」自動売買との決定的な違いです。
moomoo証券(手足):発注・約定・データ取得
Claude Codeがどれだけ優秀な判断をしても、実際に株を売買するには証券会社のAPIが必要です。
ここでmoomoo証券のMoomoo OpenAPIが「手足」として機能します。

- 米国株APIに対応→国内証券では対応していない会社が多い中、約7,000銘柄をAPI経由で取引可能
- 業界最速級の低レイテンシ→AIの判断を即座に発注に反映できる
- 手数料が安い→約定代金×0.132%(主要ネット証券の約1/4)。AIが頻繁に取引しても手数料負けしにくい
- API Skill対応→Claude Code用のスキルパックが公式に用意されており、API連携の初期設定が簡単
- 56種類のAPIを提供→リアルタイム相場35種、取引用14種、プッシュ通知7種と機能が豊富
- API利用料は無料→口座保有者なら追加課金なし

国内の主要ネット証券で米国株のAPI取引に対応しているところ自体が少ないので、moomoo証券はその時点で選択肢がかなり絞られます。しかもAPI利用料が無料なのはありがたい。
さらに、2026年4月にリリースされた「Moomoo API Skill」を使えば、Claude Codeから自然言語でmoomoo証券のAPIを直接操作できます。

例えば「デモ口座でApple株を100株購入して」と指示するだけで、AIがAPIを叩いて発注処理を実行してくれます。
つまり、Claude Codeの「考える力」とmoomoo証券の「実行する力」を組み合わせることで、個人投資家でも24時間自律稼働するAIトレーダーを構築できるわけです。
自律型AIトレーダーのメリット3選
Claude Code × moomoo証券で自律型AIトレーダーを構築するメリットを3つに絞って解説します。
メリット1:感情に左右されない24時間取引

人間のトレーダーが抱えている最大の弱点は感情です。
含み損が膨らむとパニックになって損切りできなかったり、逆に含み益が出ると欲が出て利確タイミングを逃したりと、感情によるミスが増えやすいです。
一方、AIエージェントにはこの問題がありません。
深夜3時に米国市場が急落しても、AIは冷静にニュースを分析し、テクニカル指標を確認し、あらかじめ設定されたリスク許容度に基づいて淡々と判断を下します。
しかも、米国株の取引時間(日本時間の深夜〜早朝)に人間が起きている必要がなくなります。
メリット2:ニュースや決算を自動取得して瞬時に売買判断

プロのトレーダーでも、同時に監視できるニュースソースや銘柄数には限界があります。
一方、AIエージェントは数十のニュースサイト、SNSの投稿、企業の決算発表、中央銀行の声明を同時に巡回し、市場に影響する情報が出た瞬間に自動で取得・分析できます。
例えば「FRBの議事録が公開された直後にその内容を取得し、過去の利下げ局面での値動きパターンと比較して、最も有望な5銘柄を選定する」といった作業を、AIなら数分で完了できます。
人間がやったら数時間、下手したら丸1日かかる作業です。
しかも、人間は重要なニュースを見落とすことがありますが、AIは設定した情報ソースを漏れなく巡回し続けます。
「寝ている間にFRBの発言があったのに気づかず、朝起きたら株価が動いていた」ということがなくなるわけです。

AIに処理量で人間が勝てるわけがないので、人間がAIに勝てるのは「大局観」や「常識的な判断」の部分です。
だからこそ、AIに任せる部分と人間が監督する部分を分けるのが大切。
メリット3:相場の変化に自律的に適応できる

従来の自動売買の最大の弱点は「相場の構造変化に弱い」ことでした。
トレンド相場で最適化されたルールがレンジ相場に切り替わると一気に負け始める、というのはシステムトレードあるあるです。
LLMベースのAIエージェントは、取得したニュースやマクロ環境の変化を読み取って「今はトレンド相場からレンジ相場に移行しつつある」と判断し、戦略のパラメータを自分で調整する可能性があります。
例えば、景気後退を示すニュースが増え始めたらディフェンシブ銘柄の比率を上げる、といった判断をAI自身が行えるわけです。
完璧ではないですが、固定ルールの自動売買よりは環境変化への適応力が高いと期待されています。
海外の自律型AIエージェント取引の実績2選
ここからは、海外で実際に研究・開発されている自律型AIエージェント取引の実績を紹介します。
「AIエージェントに自律的に取引させて、本当に利益が出るのか?」という疑問に対する、現時点での回答です。
TradingAgents:複数AIエージェントの協調取引
UCLA(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)とMITの研究チームが開発した「TradingAgents」は、まさに今回の記事で想定している自律型AIエージェント取引を体現したフレームワークです。

このシステムでは、実際のトレーディング会社を模倣して、複数のLLMエージェントがそれぞれ専門的な役割を持って協調動作します。
- ファンダメンタルズ・アナリスト:企業の財務データや業界トレンドを分析
- センチメント・アナリスト:SNS(StockTwits、Reddit等)の投稿から市場心理を分析
- ニュース・アナリスト:世界のニュースやマクロ経済指標を評価
- テクニカル・アナリスト:MACDやRSIなどのテクニカル指標で値動きを予測
- ブル/ベア・リサーチャー:強気派と弱気派が討論し、偏りのない分析を担保
- トレーダー:上記の分析を統合して売買を決定
- リスクマネージャー:取引のリスクを評価し、ポートフォリオ全体の安全性を監視
そして注目すべきはその実験結果です。
2024年6〜11月の米国株(AAPL・GOOGL・AMZN)を対象にした検証で、TradingAgentsは従来の全手法を大幅に上回る成績を記録しています。
| 戦略 | AAPL累計リターン | GOOGL累計リターン | AMZN累計リターン |
|---|---|---|---|
| 買い持ち(Buy & Hold) | -5.23% | +7.78% | +17.1% |
| MACD戦略 | -1.49% | +6.20% | – |
| SMA戦略 | -3.2% | +6.23% | +11.01% |
| TradingAgents | +26.62% | +24.36% | +23.21% |
AAPLの場合、買い持ちでは-5.23%と損失が出る期間だったにもかかわらず、TradingAgentsは+26.62%のリターンを記録しました。
シャープレシオ(リスクに対するリターンの効率性)も8.21と極めて高い水準です。

「AIエージェント同士が強気派と弱気派に分かれて討論する」って、人間の投資チームでやっていることをAIで再現しているわけです。しかも24時間休みなし。人件費ゼロ。ちょっと怖いくらい合理的。
FinAgent:マルチモーダル分析で利益率36%改善
南洋工科大学(NTU)などの研究チームが開発した「FinAgent」は、テキスト(ニュース・決算)だけでなくチャート画像なども含めたマルチモーダルな情報をAIが統合して取引判断を行うエージェントです。
トップレベルの学術会議KDD 2024に採択された研究でもあります。
FinAgentは6つの金融データセットで検証され、従来の最も優れた手法と比較して平均36%以上の利益改善を達成しました。
特定のデータセットでは累計リターン92.27%を記録し、従来手法に対して84.39%もの改善幅を実現しています。
Claude Code × moomoo証券で自律型AIトレーダーを始める手順
ここからは、実際にClaude Codeとmoomoo証券を使ってAIエージェント取引を始めるまでの具体的な手順です。
大きく4つのステップに分かれます。
ステップ1:moomoo証券で口座を開設する
まずはmoomoo証券の口座開設が必要です。
口座開設は最短1日で完了し、OpenAPIの利用条件は「口座を保有していること」だけです。追加の申し込みや月額料金は不要。

- 運営:moomoo証券株式会社(Futu Holdings傘下、金融庁登録済み)
- 米国株取扱:約7,000銘柄(業界最多水準)
- 手数料:約定代金×0.132%(税込)→主要ネット証券の約1/4
- API利用料:無料
- 注意:NISA・iDeCoには非対応(2026年5月時点)
ステップ2:OpenD(ローカルゲートウェイ)をインストール
次に、ローカルゲートウェイ「OpenD」をPCにインストールします。
OpenDは、moomoo証券のAPIとClaude Codeをつなぐ中継ソフトです。
取引パスワードはOpenD内でのみ管理され、AI側には一切共有されない設計なので、セキュリティ面でも安心です。
ステップ3:Claude CodeにMoomoo API Skillを導入
Claudeデスクトップアプリの「Code」タブを開き、moomoo公式のAPI Skillを導入します。
公式ドキュメントの手順に沿ってClaude Codeに「API Skillをインストールして」と指示するだけで設定が完了します。

これにより、Claude Codeがmoomoo証券のAPIを直接操作できるようになります。
株価データの取得、注文の発行、ポジションの確認、口座残高の参照など、56種類のAPIをAIが自由に使えるようになります。
詳しい手順はmoomoo証券の公式ドキュメント(AIとOpenClawの活用|Moomoo APIドキュメント)で確認できます。
ステップ4:AIエージェントの行動方針を設計する
ここが最も重要なステップです。
Claude Codeに「どんな情報を自動取得して」「何を判断基準にして」「どこまでリスクを取るか」を指示するプロンプト(指示文)を設計します。
ここで大切なのは、「MACD30以上で買い」のような固定ルールを与えるのではなく、AIが自律的に動ける「情報取得の対象」「判断の枠組み」「リスクの上限」を定義することです。
- 情報取得先:Reuters、Bloomberg、Yahoo Finance等の主要ニュースサイトを30分ごとに巡回。FOMC声明や雇用統計の発表日は発表直後に追加チェック
- 投資対象:S&P500構成銘柄の中から選定
- 判断材料:ニュースのセンチメント、テクニカル指標(MACD・RSI・移動平均)、決算データ
- リスク管理:1銘柄あたり最大投資額はポートフォリオの10%まで。損切りラインは-5%
- 取引判断のルール:買い・売り・何もしないの3択。判断の理由を自然言語で記録すること
- レポート:毎日の取引結果と判断理由をファイルに記録し、週次でサマリーを作成
この方針をClaude Codeに与えた上で「デモ環境で1週間運用して結果を報告して」と指示すれば、AIが自律的に情報収集→分析→判断→発注のループを回し始めます。

デフォルトはデモ環境なので、「本番」と明示しない限りリアルマネーは動きません。まずはデモでAIの判断の質を確認してから本番に移行するのが鉄則です。
自律型AIトレーダーを運用する際の注意点3選
AIエージェント取引は大きな可能性を持っていますが、「AIに丸投げすれば儲かる」わけではありません。
運用前に必ず理解しておくべき注意点をまとめます。
moomoo証券の公式免責事項にも明記されていますが、AIエージェントの出力には不正確さや誤りが含まれる可能性があります。
特に、LLMは「もっともらしいが間違っている判断」をすることがあり、これは投資においては致命的です。
AIの判断は定期的に人間がチェックする仕組みを必ず入れてください。
海外の研究でも繰り返し指摘されていますが、AIエージェントは安定相場やトレンド相場では強い一方、リーマンショック級の暴落やブラックスワンイベントには弱い傾向があります。
過去のデータに存在しないレベルの急変動には対応しきれない可能性が高いです。
AIエージェント取引には以下のコストがかかります。
- moomoo証券の取引手数料(約定代金×0.132%)→API利用料自体は無料
- Claude Code利用料(Anthropic APIの従量課金 or Maxプラン)→24時間稼働させると相応のコストに
- PC or クラウドサーバーの稼働コスト(OpenDを常時稼働させる必要あり)
- 為替手数料・税金
特にClaude Codeを24時間稼働させるとAPIの利用料がそれなりにかかるので、AIが生み出す利益がこれらのコストを上回るかどうかを事前にシミュレーションしておくことが重要です。

「AIの利益 – 手数料 – AI利用料 – サーバー代 – 税金 = 本当の利益」です。AIが月5万円稼いでもコストが6万円なら赤字なので、ここは冷静に計算しましょう。
