- 子持ち世帯でもFIREを目指したい
- 子供がいる場合でもFIREできる?
- 子育てしながらサイドFIREできる?
はじめまして。ブログとYouTubeを運営しているちゃすくです。
この記事では子持ち世帯でFIREをするにはいくら必要なのか、完全FIREやサイドFIREでシミュレーションを行なっていきます。

子供1〜3人までで具体的に何年かかるかも試算するので是非最後まで読んでください!あと、YouTubeには動画バージョンをアップしてます↓
子持ち世帯の平均支出額を計算
まずは各子持ち世帯でいくら必要になるのか計算するために各世帯での平均支出額を計算していきます。
総務省統計局の家計調査(2022年)によると各世帯での平均支出額は下表のようになっています。
世帯構成 | 夫婦+子供1人 | 夫婦+子供2人 | 夫婦+子供3人 |
---|---|---|---|
毎月の平均支出額 | 304,339円 | 330,355円 | 357,187円 |
年間の平均支出額 | 3,652,068円 | 3,964,260円 | 4,286,244円 |

子供ライフステージによって額は大きく変動すると思いますが、この記事では上表の金額で考えていきます。
上表の平均支出額を資産収入でカバーできれば完全FIREを達成できるわけですが、資産収入には税金がかかるので、実際に必要になる資産収入は下表になります。
世帯構成 | 夫婦+子供1人 | 夫婦+子供2人 | 夫婦+子供3人 |
---|---|---|---|
年間平均支出 | 3,652,068円 | 3,964,260円 | 4,286,244円 |
必要な資産収入 | 4,565,085円 | 4,955,325円 | 5,357,805円 |
この記事では税金を一律20%として考えていますが、実際にはNISA枠などがあるので、本当に取り崩すしを行う際はもう少し余裕があると思います。
そして、今回は上表の資産収入を計算するために4%ルールを採用します。
FIRE(早期リタイア)を目指す人の間でよく使われる考え方で「年間支出の25倍の資産があれば、資産を取り崩しながら生活できる」というルールです。
つまり、投資資産を年4%のペースで取り崩しても、資産が30年以上もつとされています。
実際に1998年にテキサス大学の教授たちが行った「Trinity Study(トリニティ・スタディ)」でも同様の結果が確認されており、4%ルールが一般的なFIRE戦略の基礎となっています。
4%ルールで子持ち世帯のFIREに必要な資産
ここからは完全FIREとサイドFIREで子持ち世帯に必要な資産額をシミュレーションしていきます。
子持ち世帯で完全FIREに必要な資産額
4%ルールで資産を安全に取り崩していく場合、完全FIREデ必要になる金融資産額は下表のようになります。
世帯構成 | 夫婦+子供1人 | 夫婦+子供2人 | 夫婦+子供3人 |
---|---|---|---|
年間支出額 | 3,652,068円 | 3,964,260円 | 4,286,244円 |
目標資産収入 | 4,565,085円 | 4,955,325円 | 5,357,805円 |
目標金融資産 | 114,127,125円 | 123,883,125円 | 133,945,125円 |
どの世帯でも1億超えになるので、20〜30代でFIREをしたいなら10倍以上になる銘柄を狙わないとかなり難しいですね。
40〜50代であればオルカンやSP500の年利でも毎月10万円以上投資すればいけるかもしれませんが、子供育てながら毎月10万円以上投資するのは徹底した金銭管理が必要です。

ちゃすくは現在20代後半で資産960万円なので、まだまだですね….
10倍以上にする必要があるので、投資のみなら時間をかけるか、リスクを取るかどっちかが必要になりそうです。
記事の後半では毎月1〜15万円で積立投資をした場合、何年で完全FIREできるのか計算しているので参考にしてください。
子持ち世帯でサイドFIREに必要な資産額
4%ルールで資産を安全に取り崩していく場合、サイドFIREで必要になる金融資産額は下表のようになります。
世帯構成 | 夫婦+子供1人 | 夫婦+子供2人 | 夫婦+子供3人 |
---|---|---|---|
年間平均支出 | 3,652,068円 | 3,964,260円 | 4,286,244円 |
目標資産収入 | 2,282,543円 | 2,477,663円 | 2,678,903円 |
目標金融資産 | 57,063,563円 | 61,941,563円 | 66,972,563円 |
単純に完全FIREの半額になるので、FIRE達成までのハードルはかなり下がっていますね。
とはいえ、5000〜6000万円でもかなり大きい金額ではあるので、毎月の支出を意識的に下げ、収入が上がるように努力し続ける必要があります。

5000万円であれば徹底した節約と副業を頑張ればなんとかなるかもしれません。
ただ、節約した生活が普通の状態になると、平均支出よりも低くなるので、そもそも5000万円も資産がいらなくなる可能性もあります。
子持ち世帯は何年でFIREできる?積立金額別シミュレーション
ここからは子持ち世帯は何年でFIREできるのか毎月の積立金額ごとにシミュレーションしていきます。
- 毎月1万円
- 毎月3万円
- 毎月5万円
- 毎月10万円
- 毎月15万円
今回は投資対象をオールカントリーとし、保守的な年利である4%とオルカンの過去30年平均利回りである8.7%の2パターンで計算を行います。
毎月1万円積立投資で子持ち世帯は何年でFIREできる?
毎月1万円の積立投資で子持ち世帯がFIREを目指す場合、かかる年数は下表の通りです。
世帯構成 | 夫婦+子供1人 | 夫婦+子供2人 | 夫婦+子供3人 |
---|---|---|---|
完全FIRE | 4%:約91年 8.7%:約51年 (114,127,125円) | 4%:約94年 8.7%:約52年 (123,883,125円) | 4%:約96年 8.7%:約53年 (133,945,125円) |
サイドFIRE | 4%:約75年 8.7%:約43年 (57,063,563円) | 4%:約77年 8.7%:約44年 (61,941,563円) | 4%:約79年 8.7%:約45年 (66,972,563円) |
どのパターンであっても40年以上かかってしまうため、ほぼ定年と変わらないFIREになります。
特に子育ては子供が複数人いても30年以内に終わるケースがほとんどなので、30年以上かかるシミュレーションでは子持ち世帯用のFIRE資産を作る必要がありません。
あくまで夫婦2人分の資産を作ればいいだけなので、毎月1万円では子育て世帯でFIREできないと考えるべきしょう。
毎月3万円積立投資で子持ち世帯は何年でFIREできる?
毎月3万円の積立投資で子持ち世帯がFIREを目指す場合、かかる年数は下表の通りです。
世帯 | 夫婦+子供1人 | 夫婦+子供2人 | 夫婦+子供3人 |
---|---|---|---|
完全 FIRE | 4%:約66年 8.7%:約39年 ※約1億1412万円 | 4%:約68年 8.7%:約40年 ※約1億2388万円 | 4%:約70年 8.7%:約41年 ※約1億3394万円 |
サイド FIRE | 4%:約50年 8.7%:約31年 ※約5706万円 | 4%:約52年 8.7%:約32年 ※約6194万円 | 4%:約54年 8.7%:約33年 ※約6697万円 |
年利8.7%のサイドFIREであれば約31〜33年で達成できるため、子供が生まれる数年前から積立投資をしている方であれば子育て終盤あたりでサイドFIREができるようになります。
とはいえ、やはり30年以上かかってしまうと子供が独り立ちしているので、もはや子育て世帯ではなくて夫婦世帯に必要な資産だけでいい可能性も高いです。
ただし、税金が20%もかからないNISA枠であれば必要な資産を20%OFFにできるので、FIREの年数を数年間だけ縮めることも可能です。

NISA枠の活用と平均以下の生活コストなら、シミュレーションよりも達成年数を早めることが可能です。
毎月5万円積立投資で子持ち世帯は何年でFIREできる?
毎月5万円の積立投資で子持ち世帯がFIREを目指す場合、かかる年数は下表の通りです。
構成 | 夫婦+子供1人 | 夫婦+子供2人 | 夫婦+子供3人 |
---|---|---|---|
完全 FIRE | 4%:約54年 8.7%:約33年 ※約1億1412万円 | 4%:約56年 8.7%:約34年 ※約1億2388万円 | 4%:約58年 8.7%:約35年 ※約1億3394万円 |
サイド FIRE | 4%:約39年 8.7%:約25.8年 ※約5706万円 | 4%:約41年 8.7%:約26.6年 ※約6194万円 | 4%:約43年 8.7%:約27.4年 ※約6697万円 |

ここからは積立金額が大きいおかげで数ヶ月単位で差が出てくるので、小数点を含めてます。ただし、小数点第一位はあくまで12ヶ月を10等分した際の数字なので、0.4だから4ヶ月という意味ではないので注意してください。
過去平均利回りである8.7%であれば、かなり現実的にFIREできる年数になってきました。
特にサイドFIREであればどの家族構成でも28年以内で達成できるので、毎月5万円の積立投資を頑張るやる気も出てきますね。
ただし、8.7%の年利はあくまで過去の平均なので、今後も過去の平均通り成長するかは誰にも分かりません。
毎月10万円積立投資で子持ち世帯は何年でFIREできる?
毎月10万円の積立投資で子持ち世帯がFIREを目指す場合、かかる年数は下表の通りです。
世帯構成 | 夫婦+子供1人 | 夫婦+子供2人 | 夫婦+子供3人 |
---|---|---|---|
完全 FIRE | 4%:約39年 8.7%:約25.8年 ※約1億1412万円 | 4%:約41年 8.7%:約26.6年 ※約1億2388万円 | 4%:約43年 8.7%:約27.4年 ※約1億3394万円 |
サイド FIRE | 4%:約27年 8.7%:約18.9年 ※約5706万円 | 4%:約28年 8.7%:約19.7年 ※約6194万円 | 4%:約29年 8.7%:約20.4年 ※約6697万円 |
流石に毎月10万円も積立投資をするとかなり年数が短縮されており、年利8.7%のサイドFIREならなんと20年ほどで達成可能です。
保守的な年利である4%でも30年以内で達成できるので、年数だけならかなり現実的に子持ちFIREできそうです。
問題は子持ち世帯でどうやって毎月10万円も積立投資するのかという点で、子供1人世帯でも毎月の平均支出は30万円ほどあり、投資と合わせれば手取り40万円以上は必要です。
日本の平均年収を考えると夫婦2人ともフルタイムの共働きならなんとかなるかもしれませんが、片方がパートだとギリギリになりやすいですね。
毎月15万円積立投資で子持ち世帯は何年でFIREできる?
毎月15万円の積立投資で子持ち世帯がFIREを目指す場合、かかる年数は下表の通りです。
構成 | 夫婦+子供1人 | 夫婦+子供2人 | 夫婦+子供3人 |
---|---|---|---|
完全 FIRE | 4%:約31.7年 8.7%:約21.7年 ※約1億1412万円 | 4%:約33.2年 8.7%:約22.5年 ※約1億2388万円 | 4%:約34.6年 8.7%:約23.2年 ※約1億3394万円 |
サイド FIRE | 4%:約20.6年 8.7%:約15.3年 ※約5706万円 | 4%:約21.8年 8.7%:約16.0年 ※約6194万円 | 4%:約22.8年 8.7%:約16.7年 ※約6697万円 |
毎月15万円も積立投資できれば子育て中にサイドFIREは十分狙えますし、うまくいけば完全FIREも達成できそうです。
やはり問題になるのは子育てしながらどうやって毎月15万円も積立投資するのかという点ですが、節約だけでなく、子育てに関する給付金などをしっかり受け取って活用していく必要がありそうです。
次の章ではFIREしてから支出が増えてしまった場合の対処法を解説していますが、その内容は積立投資中にも活用でき、毎月の積立額を少しでも上げる方法に繋がるので是非読んでみて下さい。
FIREしてから支出が増えてしまった場合の対処法3選
シミュレーション通りFIREできたとしても、子育てでは予想外のことが起きやすいので、シミュレーション以上に費用がかかってしまうことも考えられます。
しかし、下記の方法を利用すればFIREしてから支出が増えてしまっても大丈夫ですし、実はFIREの必要資産を減らすことにもつながります。
- 資産の一部を一気に取り崩す
- 奨学金や教育ローンを利用する
- スポットワークを活用する
資産の一部を一気に取り崩す
子供が進学などをする時は一時的に4%ルールの取り崩しでは金額が足りなくなる可能性が非常に高いです。
そのような際は相場の様子も見ながら思い切って4%以上の資産を取り崩しても良いでしょう。
というのも、子供が進学をするということは子育て期間は残りわずかであり、一時的に資産が減ったとしてもなんとかやりくりできる可能性が十分にあります。
しかも、子供が自身で働いて生活するようになれば毎月の支出が減るため、実はFIREを維持するために必要な資産額も減ります。
例えば子育てが終わって毎月3万円支出が減ると仮定すると、4%ルールであれば約1125万円の資産がいらないことになります。
ということは、子供が専門学校や大学などへ進学する際に1125万円を一気に取り崩し、そのお金で教育費をやりくりしてもFIRE生活に問題ありません。

ちゃすくみたいに大学卒業後に無職するケースもあるけど、仮に無職であっても大学生よりはお金かからないので支出は減ります。
FIREも大事だけど、しっかり子供と向き合って全く稼がないような大人へならないようにすることも大事ですね….
奨学金や教育ローンを利用する
日本は教育関連の支援制度が充実しており、FIREの資産を取り崩したくない場合は奨学金や教育ローンを活用するのも1つの手です。
特に子供が専門学校や大学へ進学する場合は日本学生支援機構の奨学金を利用すれば無利子や返済不要でお金を借りれる場合があります。
実際にちゃすく自身も2017年に日本学生支援機構から無利子でお金を借りて大学へ進学しており、無利子なので今でものんびり返済しています。
また、2020年からは特定の条件を満たせば返済不要の給付型奨学金の対象となり、借りたお金を返済しなくていいどころか、学費も一定の金額分だけ免除してくれます。
仮に奨学金を受けられなかった場合でも日本の教育ローン金利は年2.65%ほどであり、他のローンに比べれば十分に安い金利です。

正直、資産収入だけで学費をカバーできるなら借りなくてもいいけど、無利子や低金利なら借りることで毎月の資産取崩額を減らせます。
結果的に株式の年利と金利の差分だけ資産が増えることになるので、ある意味かなりお得な制度です。
スポットワークを活用する
「資産を取り崩したり、ローンを組んだりするほど困ってはいないけど、もう少しだけお金が欲しい….」という場合はスポットワークの活用がオススメです。
今は下記のような一時的に働いたり、臨時収入を得られる方法があります。
特に子育て中は長期的な雇用契約を結ぶこと自体が難しかったりするので、上記のようなスポットワークはかなり有効活用できます。

ちゃすくもフードデリバリーしてみた経験ありますが、時給で言うと1200円くらいでしたね。時給自体は特別高い訳ではありませんが、運動不足解消にもなるので悪くないスポットワークだと思います。