この記事は下記の悩みや疑問を持つ人にオススメです。
- OBSでライブ配信する時のビットレートは?
- YouTubeで推奨されてるビットレートは?
- ライブ配信時のオススメ映像ビットレートは?
はじめまして。ブログ運営と動画投稿をしているちゃすくです。
この記事ではYouTube公式の見解も参考にし、OBSでライブ配信する時のオススメビットレートを解説します。
先に結論だけを言っておくと、YouTubeのライブ配信であればビットレートは5,000Kbpsくらいがオススメです。
【OBS】ビットレートについて知っておくべきこと
最初にビットレートについて知っておくべきことを解説しておきます。
そもそもOBSの「ビットレート」とは?
そもそもビットレートとは1秒間あたりのデータ量であり、「6,000Kbps」の様な数値で表現します。
基本的にビットレートが高ければ映像の品質も高くなり、逆にビットレートが低ければ映像の品質も低くなります。
ビットレートが高ければ高画質でヌルヌル動く配信ができる!
ビットレートには「音声ビットレート」もある
動画投稿市場でビットレートと言えば「映像ビットレート」と「音声ビットレート」の2つがあります。
上記で説明したのは映像ビットレートですが、音声ビットレートも数値が高ければ音質が良くなり、低ければ音質が悪くなります。
各種媒体での音声ビットレートは下記の様になっており、YouTubeは下表の値を推奨しています。
- オーディオCD:1411Kbps
- mp3形式:96〜320Kbps
- Spotifyなど:96〜160Kbps
タイプ | 音声ビットレート | 補足 |
---|---|---|
モノラル | 128 Kbps | 1つのスピーカーから音を出力 |
ステレオ(2ch) | 384 Kbps | 2つのスピーカーから音を出力 ※車が右から左へ移動する映像だと、右から左のスピーカーへ移動するように音が流れる iPhoneのカメラは初期設定がステレオ |
サラウンド(5.1ch) | 512 Kbps | 5つのスピーカー+サブウーファーから音を出力 ※サブウーファーは重低音を出力する |
おそらく、ライブ配信では「モノラル」か「ステレオ」なので128、384Kbpsのどちらかになるケースがほとんどだと思います。
また、ライブ配信市場で「ビットレート」と表現する時は「映像ビットレート」と「音声ビットレート」の合計値であることが多いです。
「ビットレートを高く設定すれば良い」は間違い
映像と音声、どちらの場合でもビットレートは高い方が品質も良くなります。
しかし、ビットレートには下記の制約があり、必ずしも「高ければ良い」という訳でがありません。
- ビットレートが高いと、PCへの負担も大きくなる
- 配信サイトで推奨(上限)ビットレートが決まっている
- 回線速度が悪ければビットレートを上げても意味が無い
ビットレートが高いと、PCへの負担も大きくなる
ビットレートは1秒間あたりのデータ量なので、高ければ高いほどPCヘかかる負担も大きくなります。
古いPCやノートPCでビットレートを上げすぎるとPCが処理しきれず、逆に「映像が荒くなる」「配信にノイズが発生する」などの問題が起きます。
そのため、ビットレートを上げたい場合はスペックが高い「ゲーミングPC」が必要になります。
配信サイトで推奨(上限)ビットレートが決まっている
ビットレートの数値が高い場合、YouTubeやニコニコなどの配信サイト側にも大きな負荷がかかります。
そのため、各配信サイトでは推奨(上限)ビットレートを設定しています。
もし推奨(上限)ビットレート以上に設定すると、「配信が突然遮断される」「映像が頻繁に止まる」などの不具合が起きます。
コレばかりはサイト側の都合なので、配信者は従うしかありません。
推奨値以上にしてもメリットは無いよ
回線速度が悪ければビットレートを上げても意味が無い
ライブ配信のビットレートではインターネット回線の上り速度が大きく影響します。
ネット回線の「上り」:インターネット回線にはネットへデータを送信する「上り」とネットからデータを受信する「下り」がある。ライブ配信ではデータを送信するので「上り」が重要。
仮にPCと配信サイト側で6,000Kbpsのビットレートに対応できても、ネット回線の上限が1,000Kbpsであれば意味がありません。
とは言え、今は光回線であればどの会社でも100Mbps(100,000Kbps)以上はあるため、あまり気にする必要は無いと思います。
もし光回線が無い場合は1年間無料で利用できる楽天ひかりを使ってみてください。
【OBS】ライブ配信時のおすすめビットレートと決め方
まず、YouTube公式が推奨しているライブ配信のビットレートが下表になります。
配信品質 | 2160p(4K)、60 fps | 2160p(4K)、30 fps | 1440p、60 fps | 1440p、30 fps | 1080p、60 fps | 1080p、30fps | 720p、60 fps | 720p、30fps | 480p | 360p |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
解像度 | 3840×2160p | 3840×2160p | 2560x1440p | 2560×1440p | 1920x1080p | 1920x1080p | 1280x720p | 1280x720p | 854×480p | 640×360p |
推奨ビットレート | 20,000~51,000 Kbps | 13,000~34,000 Kbps | 9,000~18,000 Kbps | 6,000~13,000 Kbps | 4,500~9,000 Kbps | 3,000~6,000 Kbps | 2,250~6,000 Kbps | 1,500~4,000 Kbps | 500~2,000 Kbps | 400~1,000 Kbps |
PCスペックやネット回線が万全の場合、上表の品質に合わせてビットレートを設定すれば問題ありません。
ライブ配信では1080p/60fpsが多いため、ビットレートを5,000Kbps前後に設定するケースが多いと思います。
【OBS】最適なビットレートの決め方
基本的にビットレートは上表へ従って決めれば良いです。
しかし、PCやネット回線などによってはビットレートを各自で調整しなければいけません。
各自で最適なビットレートを決める時は下記の手順がおすすめです。
- 使ってるネット回線の上り速度を確認する
- 配信サイトの推奨(上限)ビットレートを調べる
- ライブ配信の解像度やフレームレートを設定する
- 上りと推奨(上限)ビットレートの低い方へ設定を合わせる
- 配信の品質を確認しながらビットレートを調整する
使ってるネット回線の上り速度を確認する
まずはPCで使用しているインターネット回線の上り速度を確認します。
ネット回線の契約内容が分からない場合はFast.comなどの計測サイトで調べることもできます。
実際にアクセスすると、自動で計測が始まるのでしばらく待てば下画像の様な結果が表示されます。
Wi-Fiでも計測可能です
上りの速度は「アップロード」と表記されるため、どれくらいの数値なのか確認してください。
配信サイトの推奨(上限)ビットレートを調べる
ネット回線の速度が分かったら、ライブ配信をしたいサイトの推奨(上限)ビットレートを確認します。
ライブ配信が可能な主要サイトのビットレートは下表の通りです。
配信サイト | 上限ビットレート | 1080p、60fps時の推奨ビットレート |
---|---|---|
YouTubeライブ | 51,000Kbps | 4,500~9,000Kbps |
Twitch | 6,000kbps | 6,000Kbps |
TikTokライブ | 1,800Kbps | 品質の上限は不明。公式は1,800Kbpsを推奨 |
ニコ生 | 6,000kbps | 品質の上限は720p、60fps |
OPENREC | 5,000Kbps | 5,000Kbps |
ミラティブ | 1,000kbps | 画質の上限は720p、30fps |
ライブ配信をしたいサイトの推奨(上限)ビットレートが分からない場合は、「1080p&60fpsで約5,000Kbps」を目安に考えてください。
ライブ配信の解像度やフレームレートを設定する
ライブ配信のビットレートを決めるためにも、解像度とフレームレートを先に設定します。
OBSでライブ配信の解像度を設定する手順は下記の通りです。
上りと推奨(上限)ビットレートの低い方へ設定を合わせる
解像度やフレームレートを設定したら、ビットレートの値を入力します。
ビットレートを入力する際は上りと推奨(上限)ビットレートを比較し、低い値へ合わせて入力します。
OBSでビットレートを設定する方法は下記の通りです。
配信の品質を確認しながらビットレートを調整する
限定公開でライブ配信を開始し、スマホで品質を確認してください。
「配信がカクカクしている」「ノイズが発生している」などの不具合があればビットレートを少し落として再度確認してください。
最初に設定したビットレートの8割くらいに再設定して確認!
もし配信の品質に合わせて推奨されているビットレートを下回った場合は、解像度やフレームレートも一緒に落としてください。
徐々にビットレートを落とすことでPCスペックに合わせた数値を設定できる様になります。
もし解像度やフレームレートを落としたく無い場合は高スペックなPCを準備してください。